【新年特別号】2025年(令和7年)ノーマ通信
「新年のごあいさつ」
みなさま明けましておめでとうございます。
本年も「計画相談支援室ノーマ」をどうぞよろしくお願いいたします
毎年、このように「ノーマ通信」を書かせて頂いているのですが、今年ほど「何を」「どのように」書いたら良いのか迷ったことはありません。
2024年は、怒涛のように流れていき、あまりの多忙さに、印象の残る出来事というよりも、印象に残らないくらいにすごい速さで過ぎ去っていった1年だったように思います。
とはいえ、これまでは計画相談をメインで活動していた立場から、「非常勤」という特殊な状況での「計画相談」「那珂川市」「筑紫地区」との関わりになったことで、一歩、距離を置いて冷静に周囲を見渡す機会になりました。
だからこそ今年1年で「気づいた事」「感じた事」でもあるのですが、これまでと同じやり方では、この地区の相談支援体制の発展は困難を極める、現状維持ならまだしも、徐々に衰退してしまうというのではないかという危機感を感じます。
いつまでも、「誰かのせい」にしていても何も始まらないですし、この「地域格差」は周辺自治体だけ見比べただけでははっきりしなくても、圏域単位、県単位でみれば、どんどん差が広がっていますし、それに伴い、相談支援専門員の「質」も大きく変わってきています。
今、私たちが考えるべき、行動すべきは何なのか?
昨年1年を振り返りながら、今年1年をどのように生きるかにつながればと思い、ここに書き記すことにします。
「これからの地域福祉の向上を図るために必要なこと」
これまでも各地域において、「個人レベル」「事業所レベル」で様々な取り組みが行われてきましたし、私たちノーマにおける活動もまさに同様です。
しかし、長年取り組んできた活動を通じて、今後の地域福祉の質の向上を図るためには、もはや「個人レベル」「事業所レベル」だけでは限界があるということに気付かされたのです。
なぜそう思ったのか?
それは、私たちの活動そのものが一部の人たちのものでしかなく、そこを「取りまとめる」「マネジメントする」ものがなければ、ごく限られた人にしか伝わらないし、あわせて地域格差や不平等を生み出すからです。
それは結果的に、個人や事業所レベルの活動が「自己満足」以上に発展しない状況を生み出してしまうことになるのです。
確かに、ときにテレビに取り上げられるような注目される人が現れ、その人の活動がクローズアップされることがありますが、では、それをみて「私も」「自分もやる」といった一部の人たちは現れても、それが全体に広がることはなかなかありません。
しかし、それが国の制度に乗るようになれば、まったく違う状況になります。
まさに個人・事業所単位での活動は、際立ったものであっても多くは、その人が「時の人」として紹介されるだけで、最終的にはその人がいる一部の人たちのものでしかないのです。
自己満足以上に発展しない状況が、地域格差や不平等を生み出してしまう・・・このことばは、地域で活動してきた私にとっても、こころをえぐるような結論でした。
個人だけで満足していても、それは「そこにある」というだけでしかなく、本当の意味での「地域福祉の向上」を図るためには、自己否定をして、きちんと課題に向き合い、変化し成長し続けることが求められるということ、あわせて、その力をより地域のために生かしていくための手段・手立ての醸成の必要性に気付かされたのです。
私たちの活動が、より自分のいる地域に活かしてもらうためにも、何より私たちが力を入れるべきは、「取りまとめる」「マネジメントする」、今後の地域福祉の主体となる「協議会」であり「協議会が主催する活動」だということに改めて気がついたのです。
それは、地域における公的な側面に乗せることで、その活動を周知させ広げることにもつながるし、最終的にその事自体が「地域のおける課題解決」に向けることができるからです。
しかし、皆さんもご存知の通り、そのことに気がついた私ですら、ほんの数年前には協議会が主催する「相談支援部会不要論者」でした・・・いや、むしろ「相談支援部会に対する不快感」しかない人間でもありました。
今、思い出しても不快な気持ちになるのですが、西の果てにある私たちの場所から、東の果てにある市で主催された相談支援部会に参加したときに、コロナ禍の影響とは言え、集められるだけ集められて、一方的な報告だけ行い、終わって「質問は?」「はいなければ、コロナ禍ですし終了ということで」といったことが度々ありました。
「往復2時間かけて行き、15分で解散とは何事か!」と怒りを覚えた記憶がありますし、そこで私個人には協議会に対する「アレルギー」が生まれたと言っても過言ではありません。
他の圏域では活発に動いているといった話もあるのに、「直営の基幹相談支援センターが機能しない」「相談支援部会も機能していない」結果、「隣の福岡市では・・・」といった愚痴が出てくるのも致し方なかったでしょう。
それを反面教師とするかのように、私たちノーマが事務局である「一社の活動」は大きく発展を遂げました。
相談支援専門員の自助グループとしてスタートした活動は、参加者も増え、議論も活発化し、一時期は相互扶助の精神で、お互いの課題を解決したり、支えたり、知識や情報を共有しあうといった「相談支援専門員が本当に欲しいもの」を提供してきました。
結果として、協議会が主催する相談支援部会の参加者よりも多く、参加者の中から計画相談支援事業所として独立する者も増え、筑紫地区における計画相談は活況を迎えることにつながるのです。
確かにこれらは、私たちの活動の良い結果として自信を持って言えるのですが・・・反面、どこにいっても一社のつながりが中心になってしまい、その周辺で盛り上がってしまうといったことは、それ以外の相談支援専門員の皆さんに対してどのように映ったのでしょうか。
いつのまにか、ここまでオープンにしていながら、実際には「参加しにくい集まり」に変化してしまっていたのではないかと不安すら感じてしまいますし、主催者として思うのは、私的な活動の限界と感じた結果とも言えるでしょう。
しかし、私的な活動そのものに意味がないと言いたいわけではなく、それも含めて地域の課題を協議会に集約し、そこから課題解決に向けての議論の中で、地域におけるインフォーマルな活動にスポットを向け、公的な評価として地域の活動が紹介されれば、それぞれの活動には大きな意味が出てくるのではないかと思うのです。
「自己満足の活動」を「地域課題を解決するための活動」に変化をさせていくためには、私たち自身が、私たちの地域の協議会を発展させることから始める必要があると思うのです。
私たちノーマが、「ノーマとしての活動」と「協議会への積極的参画」を両輪として、2025年度はさらに進めていくことになると思います。
「主任相談支援専門員の役割〜地域の相談支援体制の充実に向けて」
計画相談支援室ノーマは、計画相談を行う「指定特定相談支援」「指定障害児相談支援」の単体事業所ですが、それぞれの相談支援専門員が障害福祉に携わって20年を超える支援者であることに加えて、相談支援を行ってきた経歴の長い者ばかりということもあり、3名全員が「主任相談支援専門員」である特殊な事業所でもあります。
また、筑紫地区における主任相談支援専門員は、これまで3名だったのですが、2024年の主任相談支援専門員研修を迎えて、9名まで増えることになりました。
今後、主任相談支援専門員は増え続けることが予想されますが、この主任相談支援専門員の活動が中心となり、地域を作っていくことを国が示しているように、実際に活動する主任相談支援専門員がいる地域なのか?そうではないのか?によって、地域格差は大きくなっていくと予想されます。
今回、既存の3名の主任相談支援専門員が集まり、今後、増え続けていく主任相談支援専門員の役割を再確認することで、この地域で主任相談支援専門員となる方々を巻き込んで、地域のために主体的な動きをしてもらうための連絡会が結成されました。
その活動は「協議会の相談支援部会」の関係組織として協議会の事務局と連携して「公的な」役割を担っていくことも決まっています。
ノーマの主任相談支援専門員も全員、積極的に協力していきます。
このように、私たちが協議会の一部としての活動を行うことは、協議会の運営がいかに大変で困難を極めているのかを理解し、知ることにつながります。
それぞれの想いはたくさんあっても、5つの市が集まって運営することによってもたらさせる困難さは、現場レベルでも大きな悩みだったに違いありません。
細かい原因はここで述べても意味はありませんので割愛しますが、5つの市で2年ごとに回る事務局に文句を言っても、何も変わらないことを理解するには十分すぎる程でした。
「私たちに何ができるのか?」「私たちだからこそ、何ができるのか?」
主任相談支援専門員として、自分の役割を認識し行動することが、この地域の相談支援体制の質を向上させ、そのことで地域に住む方々に貢献していくことにつながる。
このことを理解するためには、実際に参画しないとわからないことも多かったと思います。
本来、相談支援専門員に「当たりはずれ」があってはいけませんし、もし、そのような状況が生じているならば、それこそが「地域課題」と言えるのです。
この「地域課題」にスポットをあげれば、自ずと「協議会の相談支援部会」が主催する研修会の必要性も出てくるでしょうし、最低限の質を担保するのであれば、もしかしたら、「基本情報」「アセスメント票」の共有なども求められるかもしれません。
このような「課題」に対して「解決」するための場こそが、相談支援部会に求められることではないでしょうか?
私個人的にも、このような活動に積極的に参加することで、実際の計画相談の実働時間が確実に減っていくことに繋がります。
それでもこの活動に積極的に行っていくのかと問われたら、それがこの地域の相談支援体制の向上、発展につながり、結果、地域のためになるからだと考えるからだと答えるでしょう。
同時に、それを避ければ避けるほど、地域格差は広がり続け、私たち自身が「利用者」や「相談者」に対して格差を助長する対象になってしまうからです。
計画相談の先駆者としての取り組みは、まだまだ先がありそうです。
「協働体制がもたらしたもの」
2024年のノーマにとって大きな出来事のひとつに「協働体制」がスタートしたことが挙げられます。
そして、この協働体制こそが、私たちノーマにも大きな贈り物を頂くことにつながりました。ノーマを含む4つの事業所が一緒になり、自らに課題を課しながら会議や研修を行うのですが、これもまた実働の時間を削ってでも、私たちが自ら積極的に参加しているのは、おそらくこの共同体に参画する意味を、各事業所の相談支援専門員全員が見出しているからではないかと思います。
週1回の半日は、合同での会議を集合で行っており、毎回、終わりの時間で足りたことがない程、皆さんでそれぞれの持つ事例を協議したり、SVを行ったりしてきました。
それは、単に友達のように集まるのではなく、それぞれの役割を共有しながら課題解決に向けて取り組むという共通した目標があるからこそであり、様々な視点での意見を聞くことで、当事者ではない私たちも大きな学びになることを実感するのです。
様々な思いをもって一同に集まったこの協働体制ですが、それぞれの想いを実現するために集っているからこそ、参加するすべての人たちが真剣であることが大きいと思います。
私たちの協働体制に参加するためには、単に加算が目的ではなく、「会議に参加すること」「各地区の協議会に参加すること」「各地区の協議会に協力すること」を求めています。
すなわち、『計画相談としての質の向上を図り、地域に貢献すること』を共同体として求めているのです。
そのことを承諾した事業所を受け入れているので、誰もが当たり前のように参加し、一緒に協議することにつながっていると思います。
おそらく、加算を目的にしないことを前提に、圏域外の事業所と協働体制を組織している県下でも初の協働体制ではないかと思います。
また、それぞれの事業所がある地域の計画相談を補完しあっており、新規の受け入れも、例えばノーマが受け入れることができなくても、協働体制に依頼することで受け入れてもらえます。もちろん、ニーズに合わせた対応も可能で、性別や世代、地域にも対応できるほど、充実した体制を整えることができました。
これもまた、協働体制の醍醐味と言えると思います。
また、協働体制においては「研修」を行うことが求められますが、毎回が研修になるほど充実しているのですが、私たちの協働体制では、主にノーマが共同体向けに研修を行っています。
この研修では、GSVや事例検討、また、講義として社会福祉士、精神保健福祉士を中心に、相談支援(ソーシャルワーク)の基礎から応用まで、これまで10年以上計画相談で培ってきた「知識や技術」に合わせて「実践」を惜しげもなく提供しています。
そして、先述した主任相談支援専門員としての役割も含めて、その研修は共同体に限らず、同じ地域の相談支援専門員に対しても「公開研修」として提供しています。
毎回15名から20名の相談支援専門員が一同に集まり、同じ課題を共有しながら様々な視点で協議し合うのですから、その中身の濃さにきっと驚くことになると思います。
参加しているみなさんのアンケートからも、たくさんの気づきや学びにつながっていることを伺うことができます。
協働体制のメンバーだけではないからこそ、毎回、濃い研修になっていると思いますし、規模感もちょうどよく、誰もが意見やアドバイスを話しやすい環境になっていると思います。
また、ひとりの相談支援専門員が抱えるケースを、他の相談支援専門員が継続的に見守りながら、担当する相談支援専門員を通して支援を行うことは、まさにSVであり「パラレルプロセス」そのものなのです。
これこそが協働体制の持つ最大のメリットだと言えます。
2025年度の目標は、主任相談支援専門員は元より、私たちの協働体制のメンバーの誰もが、GSVを実践できるファシリテーターになることであり、このことで、筑紫地区におけるあらゆる地域でのGSVの実践が可能となるでしょう。
私たちの協働体制から、つぎの中心となる人たちが出現することを大いに期待しています。
「福岡・筑紫地区地域福祉支援協会のこれからの展開について」
福岡・筑紫地区地域福祉支援協会(以下、CWSA)が主催する研修会については、今年1年、皆さんのご協力により、新年を迎えることができました。非常勤にならざるを得なかった私が、チキンの会以外の研修会から離脱することになり、その間は、受付担当を中心に各分野の担当がきちんと役割を担って頂くことで、滞りなく終えることができたことは、担当並びにご参加頂いた皆様のご協力のおかげです。
この場を借りて深くお礼申し上げます。
しかし、先述したように、CWSAの活動も変革の時期を迎えています。
設立5年を迎え、もともと「相談支援専門員の自助グループ」としてスタートしましたが、相談支援専門員を取り巻く地域の状況も大きく変化し、CWSAの役割は、それぞれの地域における基幹相談支援センターといった中核的な役割を担う組織が担うようになりました。
スタート当初は、「どこにもなかった」存在だったCWSAでしたが、今は、そうではなくなりつつありますし、同時にその役割は「協議会」「協議会が運営する部会」が存在し担うようにもなりました。
何よりその運営にこそ、長年、計画相談としてCWSAに関わってきた人たちが中核として各地域において関わっていく状況に、私たちの活動を中心として取り組むことが難しくなりつつあると言えます。
これまでのご協力とともに、みなさんの負担を少しでも軽減しながら、継続していく手段として、研修会運営のスリム化を図りました。
その分、各分野の担当者も、これまで以上の内容で研修会を行ってくれることを期待しています。
また、ノーマはCWSAの事務局機能として引き続き関わりを持たせて頂くのですが、年の開催日数を減らしたことで、私自身はこれまで以上に各分野に参加していく予定です。
今後、あらゆる活動は地域が主体となる中で、CWSAの活動は、その枠を無くし、より広範囲に広げていきたいと思っています。
地区や圏域・県域を超えた活動を行うことで、逆に私たちの生活する地区のことを知ってもらうことにもつながりますし、私たちも逆に、違う地区のことを知ることで、自分たちの地区のことについて考えるきっかけになってもらえればと思うのです。
2025年のCWSAにおける活動は、より地域は広域に、内容も広範囲に、かつこれまで以上に専門的に行うことができるように、少しずつ着実に変化していければと思います。
またそれは同時に、皆様には多大なご負担をおかけすることにもつながります。
これまで受付担当の皆さんがいてくれたからこその、お茶及びお茶菓子の提供を行ってきましたが、新年度の2月より、提供自体をなくすことにしました。
また、これまで無料で行ってきたライブ配信及びアーカイブ配信ですが、会場参加の方は参加費の支払いをお願いしていることを鑑みて、ライブ配信及びアーカイブ配信につきましては、個人及び法人会員のみの配信とさせていただきます。
ご理解頂けると幸いです。
研修会の開催回数は、これまでの年30回から年12回に減らすことにもなりましたが、不定期で「懇親会」などを行い、皆さんとの交流を深める機会も新たにつくっていく予定です。
みなさんにお声かけさせていただきますので、その際は是非ご参加お待ちしています。
あと、1月24日(金)のチキンの会は、岡山県倉敷市から主任相談支援専門員をお呼びしてのシンポジウムを開催します。
きっと刺激的なお話になるのではないかと予想していますので、是非、興味のある方はお越しください。
「2025年のノーマとこれからについて」
2023年1月に松田さんを向かい入れたノーマですが、2024年3月からは、石丸さんを管理者として迎えることができました。
私が非常勤になる穴を埋めるどころか、さらなる大きな山を積み上げて頂きました。
年齢は私よりもひとつ下の辰年の年女でしたが、相談支援のキャリアは私よりも遥かに長く、基幹相談支援センターの経験もあり、ノーマに新たな風(暴風雨?)を吹き込んでくれました。
誰が何と言おうとも、私と松田さんにとって、石丸さんの存在は大きく、私たちにも未成熟な部分が大きいことを改めて自覚させてくれる存在でもあります。
同時に、計画相談としての「ノーマ」を、「基幹的な役割を担う相談支援事業所」にステップアップさせてくれたのも、石丸さんのおかげであると自信を持って言えます。
また、行政との上手な関わり方、行政に向けた適切な書類作成といった、実際に政令市と細かなやり取りを行った経験則に基づくやりとりは、これまでとは全く違った側面でノーマを進展させてくれました。
それらは、ノーマと那珂川市との関係協力体制を進める中での、相談支援専門員としての大きな実感として私たちは感じることができます。
同時に、私たちも改めて那珂川市の事業所であることを実感することとなり、だからこそ、私たちノーマも、主に那珂川市を中心に支援体制を構築している現状もあります(これらは、他をカバーしてくれている協働体制のおかげでもありますね)。
そのなかでも何より、石丸さんに対して私が一番感心しているのは、石丸さんが加入したことで、全国研修、障害者相談支援ネットワークふくおかへの加入といった、全国に向けたつながりの構築を率先して行っていることです。
全国研修に参加したことで、ノーマの存在を全国区に押し上げただけではなく、私自身の地域や事業所の実情をリアルに知ることにもつながりました。
全国のリアルを知ってはじめて、自分の地域の実情を理解することにもつながったのです。
これこそが、私にとっての危機感として「このままでよいわけがない」という想いに至ったきっかけにもなっています。
そのために、石丸さんには管理者としての全体のマネジメントとともに、基幹的な動きを行うためにある程度自由に動くことができる体制を構築しています。
石丸さんの計画相談としての役割は、法人の統括管理の立場として、私の指示で受け入れ制限を行っています。(もちろん、担当している利用者の計画相談は受け入れています)。
それは、ノーマが那珂川市における基幹的な相談支援体制を構築するための役割を担う上で必要な措置と考えているためです。
実際に、私の担当している利用者のほぼ95パーセントはすでに石丸さんにも同行してもらい、ご本人や保護者に顔合わせを行ってもらっており、私が別の会議や訪問をしていたり、海外に視察に行っている際も、私の代わりに緊急対応を行ってもらったりと、支援に穴が開かないような体制づくりを行っています。
今回、私たちは主任相談支援専門員加算の中でも高い加算を頂いていることもあり、このような体制を構築しても、事業所を安定運営できる体制を行うことにつながっているのです。
私たちが加算を求めたわけではありませんが、結果的に那珂川市における相談支援体制の向上に向けて、更なる体制整備を行うことにつながっています。
ノーマは、これからも地域のために何ができるかを念頭に取り組んでいく所存です。
そして、2025年は、私自身が常勤に戻ることを前提に、引き続き那珂川市、春日市、大野城市を範囲とする計画相談支援事業所として邁進します。
また2025年は、計画相談を行って頂く社会福祉士、精神保健福祉士といったソーシャルワーカーを主体とした相談支援専門員の採用を行っていく予定です。
加えて、2025年度からは、社会福祉士の実習指導者としても受け入れができる体制が整います。
今後、ソーシャルワークの専門的国家資格である社会福祉士として、ソーシャルワークの最前線である計画相談の現場で、新しい世代の養成にもノーマは力を入れていきたいと思います。
「2025年に思う個人的な想い」
昨年の今日、「2024年1月末に、計画相談を開始して10年が経過する」と報告しましたが、気がつけばすぐそこに11年が目前に迫っていることに驚きを隠せません。
先日、同じように10年を迎える相談支援専門員とお話した際に、私と同じように「これから」について、「このままでよいのか?」「どのような道を歩めばよいか?」そんな迷いがあるとの話をしました。
相談支援専門員として10年が経過したこの1年は、これからの自分自身の在り方について、迷いと混乱、焦りにも似た感情に苛まれました。
そんななか、自分がこれまで大切にしたことやモノを、すべて脱ぎ捨ててまで変化を求めたのは、まさに、「このままでは、何も変わらない」という不安と焦りからでした。
美容師に任せているとはいえ、ヘアカラーもブルーからはじまり
正直に言ってしまうと、私が相談支援専門員として「常勤から外れなければならない」という法人都合による異動は、これまでの流れを半ば強制的に停止させる理由としては、今考えると最善だったのかもしれないと思うことがあります。
おそらく、状況が変わらないままで、自分自身の決断で変化を行うことはできなかったのではないか?と思ってしまうのです。
それくらいに、現状を変えるという作業は、力のいることでもあります。
管理者として、那珂川市で長年居続けている相談支援専門員として君臨し、どこにいってもチヤホヤされ意見を求められる、何かと名前が一人歩きする、そんな状況の中にいて、私自身が一部でも手放すということがいかに大変なことか、この経験をしたことのない人たちにはわからない感情かもしれません。
美容師に任せているとはいえ、ヘアカラーもオレンジかと思えば〜
同時に、私はこれまで地域で最初に計画相談を始めたひとりとして、今の今に至るまで相談支援専門員として何かしらを教わった経験がありません。
相談支援専門員としてスタートする際に、2つの事業所に半日だけ教えてもらいに行ったことがありますが、それはあくまで方法や手続きであり、問題に直面した際に誰を頼ればよいか?どうすれば良いか?そんなことは誰も教えてくれませんでした。
無我夢中で目の前の利用者や保護者のニーズを汲み取りながら、計画書を作成する日々を送る中で、いつしか「先駆者」としての役割を担うようになり、きがつけば私の周りにいろんな方々が来て、問題の答えを求めていくようになります。
私も、何か伝えることができればと、毎回、笑顔で「問題ない」「なんとかなる」と言いながら多くの訪問者に応えてきたつもりです。
そんな私が限界を感じ、私自身が救いを求めたのが「チキンの会」であり「福岡・筑紫地区地域福祉支援協会」でした。
私のことは、私にしかわかりません。
今、「自分のために学び、自分のために教えを乞う」そんな機会を得ています。
私にとって、はじめて地域における相談支援の分野で、自分よりもキャリアの長い人を身近に置くことができたからです。
それは同時に、自分の積み上げてきたものへの「否定の受け入れ」から始まるものもあり、計画相談として「譲れないもの」もあります。
この衝突は、ノーマにおいては、日々のやり取りのなかで常に発生する可能性があります。
この衝突がはじまりそうになると、事務員がおもむろに、プロレスの「スタンハンセンの入場テーマ」を口づさむことで開始がわかります。
ヒートアップすればするほど、我を忘れて衝突することもありますが、自分にとっては、そういった存在がいてくれることがすべて「有難い」ことなのだと思っています。
なぜなら、私にとって10年にしてはじめての「衝突」なのですから。
時々、「少しは尊重しろ!」と思うこともないこともないですが(苦笑)、それでも、私にとっては「有難い」のです。
2025年も「有難い」からスタートすることになるでしょう。
美容師に任せているとはいえ、ヘアカラーもピンクで終わるという・・・
みなさんにとっての2025年が素晴らしい年になりますように、心からお祈り申し上げます。
どうぞ、本年も計画相談支援室ノーマをよろしくお願いいたします。
計画相談支援室ノーマ
主任相談支援専門員 寺川【もう少し非常勤】
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