第16回福岡筑紫地区計画相談支援研究会(通称:チキンの会)のご報告







2ヶ月に1回のペースで行う予定だったチキンの会ですが、今回は、日々、増え続けているレジュメの増加のため(笑)急遽、1ヶ月に1回のペースで開催することとなりました。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は、確かに私たちの生活様式を変えてしまうこととなりましたが、逆に仕方なく開始した配信という形での研修は、これまで参加できなかった人たちにとって、参加しやすい(オンタイムで見なくても、あとで30日間録画を見ることができるので、子育て世代や用事でお忙しい人たちにとっても)良い結果を生み出しました。

私たちは、必ずしもこうでなければならないという捉え方をしてしまいがちですが、むしろ、やってみると意外に良い結果となることはあきらかに存在します。

すべての人たちの「ニーズ」に添うことは誰しもできるはずではなく、もちろん、今、「3密」のなかでの研修を開催しても、喜ぶ人もいれば、嫌がる人もいるのは当然です。

大事なことは、コロナ禍の世界でも「学び」をやめないこと。

少なくとも、私個人としては、これからも一緒に福祉の技術向上のための「学びの場」を提供していきたいと思っています。


最近、つくづく思うことがあります。それは、『私たちのような対人援助職・ソーシャルワークを行う人は、自分自身を振り返ることの大切さ。』です。

自分で自分のアセスメントしモニタリングをすることの大切さ、それは、これが最善だったのか?奢りはないか?自分に酔いしれていないか?これまでの知識が古い知識ではないか?過去の経験だけで話をしていないか?知識や技術をアップデートしているか?ということです。

私たち相談員が、過去の経験に基づいたカテゴライズで対応していないか?支援者に対して「飴とムチ」をつかっていないか?負の感情を大切にしているか?物事の善悪を判断していないか?感情で対応していないか?どんな内容でも必ず受け止めているか?利用者や支援者に高圧的な態度をとっていないか?…etc

思い返せば思い返すほど、私たちの仕事は、たくさんの失敗と改善の連続だということがわかります。むしろ、たくさんの失敗と改善を行うことで、理想とするソーシャルワークに近づいていく。でも、その先に決してゴールはないのではないか?永遠に到達できないのではないか?とすら思えてくる、そんな仕事なのです。

その中でも、コロナ禍での対応は特に難しい。利用者やご家族に会いたくても会えないなかで、どのような手段で関係性を構築するのか?維持していくのか?新規利用者との信頼関係の構築は?

一方的なこちら側の都合と判断を押し付けても、誰のためにもならない。今は、次の感染拡大に備えるための、ノウハウを得る時期だと思って、選択肢をできるだけ準備しながら、いろいろと試している時期でもあります。

今は、他人を批判するときでもなければ、見下すときでもなく、その時々の最善を見つける作業が必要です。ひとりでは、気がつかないうちに、独りよがりになりがちです。必要なのは、様々な行動に基づいた情報とその検討と評価。学びの場をつくると、そのような情報がたくさん入ってくることがわかります。

逆に、本人やご家族と話をするのは、実はそう難しいことではありません。コロナ禍では、むしろ、事業所とのやりとりが返って難しくなりました。意外にも、良いなぁと思っていた事業所の評価がひっくりかえることもしばしばあります。そのことに気がついている相談員がどの程度いるでしょうか…。

今回の研修は、バイスティックの7原則〜面接について。

もちろん、学習しなくたって関係性の構築や面接はできる人はいます。しかし、それではソーシャルワークとは言いません。なぜなら、ソーシャルワークとは、専門性を担保するための「学問」だからです。

学問なきは、専門性が担保できないのは、「ソーシャルワークの定義」を見れば明白。だから、ただできるではなく、学問として学び、知識や技術に基づいたものによる「できる」が必要なのです。

社会福祉士や精神保健福祉士ではなくても、これらの学びは得られます。だから、学ぶ必要があります。

次回は、7月17日(金)午後7時半からです。次回の内容は、「エンパワメント 〜ニーズ(仮)」です。みなさん、是非、BAND内のCWSAのサイトにご参加ください。



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