第18回福岡筑紫地区就労支援事業所運営連絡会(通称:原点回帰の会)のご報告
今回も、多くの方々にお越しいただきありがとうございました。
今年最後の「原点回帰の会」でしたが、夢を語ることを念頭に対話を行う予定でスタートしたのですが、なかなか夢を語るにも、目の前の課題がどうしても邪魔しがちでした。
個人的には、利用者の希望やニーズを優先させていくことが、私たちの使命だと思うのですが、どうしてもそれが必ずしも(支援者にとって)理想とする良い方向ではないと、一瞬怯んでしまうこともよくあります。
なぜなら、障がい特性によっては、一度覚えてしまった(支援者にとっての)『誤学習』が、その後のその方に人生に大きな影響を及ぼしてしまうことも知っているからこそ、私たちは一瞬「怯む(ひるむ)」のだと思います。
しかし、もちろんそうであっても、私たちが説得を試みること、説得することの意味はありません。支援をしている私たち支援者は、どうしても「説得」「修正」を試みようとします。
しかし、その結果が良い方向に向かうことはほとんどないことも知っています。
世の中には、これまでみられなかったカタチの就労支援事業所が増えてきました。
最近は、ようやく認知されてきた『在宅支援型就労移行支援』。
また、e-sportsやサブカルチャーを中心とした就労継続支援。
まだまだ認知が低いが故に、どうしても「キワモノ」の目で見られていることでしょう。
しかし、デザインや絵、イラストを書くこと、音楽、ダンスといったアート活動を主体とした、今や認知されている事業所も、最初はそういった扱いを受けていたのだと思います。
今では、全国的にも有数の事業所のカタチとして評価されていますよね。
しかし、それでも私たち支援者は悩むのです。
将来、AIの導入により、人間にしかできないもの、すなわち、「人を直接サポートする上で、察する、気付きを必要とするような高度な職業」「エンターテイメント」等は伸びると言われているのも知っています。
でも、それを仕事にできる人たちは、どの程度いるのか?本当に障がい者が働く職業として確立できるのか?今、できたばかりだが、将来の就労や収入の実績として今後、どのように成果が上がってくるのか?まだわからない状況といった、不明確な部分に、私たち支援者にも不安があるのです。
だからこそ立ち戻るのは、国がなんのために就労継続支援をつくり、A型とB型に分けたのか。
なんのために「就労移行支援」が作られたのか?
こういった、様々な問題に直面するなかで、私たちは常に迷い、悩み、話し合い、妥協?納得?していくプロセスを考えていくのですが、そこではじめて、本来の就労支援の目的である『原点に回帰する』ことを一度は必ず行うのです。
就労支援の勉強会が、なぜ、『原点回帰の会』と呼ぶのか?
まさに、この部分がその理由なのです。
今年最後の内容は、まさに原点回帰の会にふさわしい内容だったのではないでしょうか?
福岡筑紫地区就労支援事業所運営連絡会は、これらの精神を忘れずに進んでいきたいと思っていますので、是非、来年も奮ってお越しください!
そして、来週は『対話の会』となり、今年最後の研修会となります!
お忙しいとは存じますが、是非、ご参加ください!
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