第16回福岡筑紫地区福祉倫理研究会(通称:対話の会)のご報告

 








今回は、久しぶりのホームタウンで開催された対話の会!

福岡筑紫地区福祉倫理研究会となってはじめてのナカイチでの研修会となりました。


今回は、普段の支援において私たちが陥りやすい「ジレンマ」にどのように向き合うかを考えるために、事例を提示しての対話が行われました。

対話とは、心理的安全性を担保した環境の中で、誰もが思いを表出できる場の中で行うものです。

誰も否定されない、間違いはない、その人の発言に興味を持つことからはじめることが重要です。(他人の意見にケチをつけるのはもってのほか。支援機関以上に、相談支援の現場にも多くいます。スピーチロックはうんざり!)

経験が短い人も長い人も、その分野を知る人も知らない人も、自分の今の思いを表出しながら対話をすることに意味があるのです。

世の中は、とにかく専門家と呼ばれる先生が多く、その先生のことばを黙ってありがたく聞く人たちもまた多いです。

私たちは、対話を一番苦手としている民族なのかもしれません。だからこそ、今、一番取り組むべきが「対話の会」だと確信しています。


今回のテーマは、本当に相談支援の現場では同じような場面に直面することが多々あります。どちらを選んでも、何かしらの弊害がある状況です。

今回は、「ジレンマ」について話し合う中で、いのちをえらぶか、自己決定を尊重するかという重い事例を扱いました。

いのち以外に何を大切にするのか!と言いたい人もいると思いますが、自分で選択できない状況でいのちを守っても、生きているとはいえないと考える人たちもいます。

私たちは、どちらも正解であると同時に、そこに至るまでに何を行うかというところに重要な部分があったと思います。

また、自分のこれまで経験してきた分野によっても、優先する視点があきらかに他の分野と違ったりもします。

自分がどのような部分を優先する傾向にあるのか?そういった自分自身を振り返る機会にもなったような気がします。

個人的には、私は、「いのち」よりも「本人の意思、自己決定」を優先する傾向にあると思いました。(いや、そう考えないと、自分の前からいなくなった(自死した)人たちの経験から逃れられなくなってしまうからかもしれません。)


さぁ、ここには何も書くことはできませんが、参加者はいろんな自分なりのテーマを持ち帰ったのではないでしょうか?


こういった研修を毎月2回、分野ごとで行っています。こんな世の中だからこそ、私たちは辞めつに継続してきたのです。皆さんも一度、参加しませんか?



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