【寺川】毎年恒例の海外視察のご報告です。
ご利用者の皆様並びにノーマの職員には、毎年大変ご迷惑をおかけしていますが、今年も2025年11月20日から26日の期間で、海外視察旅行を行ってきました。
この時期は、現地もクリスマス前で紅葉などの景色も完全に終わったあとの「オフシーズン」であり、渡航費用も1年を通じで最も割安なタイミングの時期です。しかし、私のような何年も連続で北欧旅行を行う私にとっては、人も少なく、費用も安いまさに夢のような時期でもあります。
私がこの時期に北欧を旅行するきっかけになったのは、今から10年程前のデンマーク視察旅行がスタートです。そこで、あらゆるものを見たり聞いたりした経験のすべてが、当時の私からみるととても新鮮であり、まさに高福祉国家と呼ばれた北欧に魅了されたことがきっかけでした。以降、コロナ禍で2年行けなかったことを除けば、毎年、北欧を訪れています。
そして現在では、視察や観光といったことが目的ではなくなり、まさにこの時期の自分を仕事や業務から完全に引き離し、自分を見つけるための貴重な時間として過ごすことにしています。
特に今回は、ぎりぎりまで忙しかったこともあり、事前の準備や現地で何をするかを全く考えないまま、飛行機に乗り込んだはじめての旅行でもありました。なので、毎日「今日は何をするか」のすべて自分で決めて行動する必要がありました。おそらく、観光をするならもったいない時間を過ごすことになりそうですが、私はそういった衝動からも切り離して、のんびりと過ごす時間に当てることにしました。
ただ、とはいえ、どのようにゆったりとした時間を過ごすかは必要なので、最近はやりのAIを使って、「おすすめの観光地ではないヘルシンキの図書館めぐり1日モデルツアー」を企画してもらいました。
で、実際にいってみました。
🇫🇮 ヘルシンキ図書館めぐり 1日モデルツアー
🕘 09:30〜:カッリオ図書館(Kallion kirjasto)
ヘルシンキで最も雰囲気のよい穴場図書館
おすすめポイント
- アールヌーボー建築の美しさ
- 木のぬくもり × 北欧の静けさ
- 観光客がいないローカル感
📍移動:市電 3番 / 9番でアクセス良好
📌コーヒーブレイク
図書館のすぐ近くの
「Andante」「Ihana Kahvila」
のどちらかで朝の一杯を。
🕚 11:00〜:トーロ図書館(Töölön kirjasto)
大きな窓と光が美しい図書館
おすすめポイント
• 湖のそば&静かな住宅地
• 窓際の席は最高
• ベビーカーが多く、生活に溶け込んだ空気
📍移動:バス 2番 / 8番(カッリオから20分)
📌ランチ案
図書館から5分
「Cafe Regatta」(海カフェ)
→ 冬の海 × コーヒー × シナモンロールが刺さる
🕑 13:30〜:パシラ図書館(Pasilan kirjasto)
新しい × 静か × 作業しやすい 図書館
おすすめポイント
• VR駅のすぐ横でアクセスが神
• 観光客ほぼゼロ
• 植物多めのモダン空間
📍移動:トーロからバスで10〜15分
📌ここで1〜2時間、
旅のメモ書き・ブログ下書き・読書がおすすめ。
🕒 15:30〜:ラウッタサーリ図書館(Lauttasaaren kirjasto)※海近く
海のそば×住宅街の“北欧の生活図書館”
おすすめポイント
• 家のような温かい内装
• 海が近く、曇り空でも美しい
• 子どもコーナーのデザインも可愛い
📍移動:Pasila → Metroで約20分
(“Lauttasaari駅”すぐ)
📌散歩時間
図書館から5分で海。
11月の北欧の海は最高に静かで心が整う。
🕕 17:00〜:Oodi図書館(オーディ)※夜に少しだけ
フィンランドの“未来型図書館”を夜に訪れる贅沢
おすすめポイント
• 夜のライトアップが美しい
• 人が減るので静かに歩ける
• 建築 × 光の演出が圧巻
📍移動:M1/M2ライン → 中央駅すぐ
📌ディナー前に軽く散策
写真を撮るなら18:00〜18:30がおすすめ。
ここからは、番外編
Porvoo City Library, Main Library
Arabianranta Library
出発時間や到着時間は多少の誤差はあるものの、提案通りの順番でそれぞれの図書館を訪問しました。実際に図書館を見つけては、入り口を写真に収め、実際に中を訪れ、図書館内の撮影を行い記録として残すことにしました。
私が図書館に行くようになったのは、北欧において、図書館は「最も最先端の民主主義を体現している場所」という話を聞いたからです。同時に、私のような旅人にとっての必要な設備もあり、旅行者にとってとても優しい環境だからです。
市民のみなさんにとっても、図書館は本を見る場所と言うだけではなく、様々な生活に関する情報や設備が整えられているため、学習や仕事、余暇時間を過ごすだけでも、図書館は最高の場所でもあります。
また今回は利用していませんが、図書館にはレストランやカフェを併設している場所もあったり、まさに住宅街の一角にあることも多く、市民にとっての憩いの場所でもあるのです。
新聞読む高齢者の姿もたくさんありましたし、若い人たちはパソコンに向かい、仕事や学びをしている様子も伺えました。日本における「コワーキングスペース」よりも、はるかに仕事や勉強がはかどりそうな素晴らしい環境が、どんなに小さな図書館であっても整っています。まさに国籍、性別、所得、年齢など、そういったものに関係なく、等しく市民に最新の情報に触れる環境を提供できるノーマライゼーションを体現していると思います。
また、図書館の建物は、有名な建築家のデザインした建物であったり、昔ながらの様式で作られた歴史的建造物であったり、最先端の設備であったり、まさに北欧デザインの歴史から時代の最先端に触れることすらできます。そういった意味において、私は図書館と言うものにとても魅力を感じているのです。それは単に日本におけるようにカフェが併設されたといったものではなく、図書館の持つ差別のない文化や学びが得られる環境と言う理念を貫いている、まさに『民主主義の最前線』であると言えると思います。
今回の私の旅は、まさに予定を決めずに出てきたこともあり、観光地に行く事はほとんどありませんでした。たまたま散歩をした先に「ヘルシンキ大聖堂」があったり、「国立図書館」があったり、「シベリウスモニュメント」があったりすることはありましたが、そこを目的として行くという事はほとんどしていません。
まさに生活するように旅をしてきたと思います。
年に1度、冬に入るこの時期に、私は普段の業務の全てを放棄して1週間だけお休みを兼ねて旅に出るようにしています。それは、ある種のワーカホリックな私から、ワークを取り除く時間でもあります。
その期間、スタッフや利用者の皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、本当にリフレッシュできた時間となりました。また、日本を離れることで、改めて自分の生活している環境の素晴らしさを改めて感じますし、食べ物にしろ、文化にしろ、環境にしろ、恵まれていることを再認識することにもなります。
日常に感謝しながら、また、仕事に励む所存です。
シベリウスモニュメントにて(苦笑)

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