《2020年新年号》ノーマ通信

旧年中は大変お世話になりました!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年も、元旦ブログの時期になってきましたが、昨年末に風邪を拗らせてしまい、書くのをやめようかともおもいましが、熱も落ち着いてきたので、少し私なりの思いを書こうと思っています。

ちなみにこのブログは、ノーマの管理者である私の考えをそのまま書いているだけなので、ノーマの総意ではないことも最初にお伝えしておきます。


計画相談に求められるものは高くなっている

少しずつではありますが、私の地区における計画相談に対する期待は着実に大きくなっているように思います。ただ、徐々に計画相談に求められる内容も大きくなっており、説明義務や権利擁護義務に対する利用者や支援者の意識は高くなり、これまでのような見様見真似の計画相談では、対応が難しくなっているケースも見受けられます。自分だけでなんとかしようとしても、計画相談の質は向上しませんし、その期待に応えることは難しいと思います。そもそも、ソーシャルワークの本質である、連携についての理解に乏しい計画相談は、危機的な状況とも言えます。私たちは連携することこそがすべてであり、自己満足になったときに、その計画相談の価値はゼロに等しくなります。


ソーシャルワークは変化し続けている

私が「精神保健福祉士」の国家資格を取得したのが28歳のときでした。もう15年以上が経過しましたが、正直言えば、今の仕事をするには、今のところ何も問題はありません。当時から、精神科領域で働くために必要な資格でしたので、私も例外なく、精神科での医療相談員か精神障害が通う障害福祉サービスや地域活動支援センターでの勤務を行なってきました。しかし、私は、その当時、医療業界での勤務を希望する人が多い中、医療に絶望して地域に出てきたと言う点では、特殊なタイプなのかもしれません。ただ、そのおかげもあり、私は今も、こうやって地域で働き続けられています。ただ、その精神保健福祉士も過渡期にきています。それは、PSWからMHSWと呼ばれるようになるということです。これは、これまで医療現場中心で行われていたSWではなく、地域メンタルヘルスを担うSWに変わっていくということです。これは、これまでの精神科医療を知る私たちからすると、画期的としか言いようがありません。もはや、精神科ソーシャルワーカーではなくなったのですから。


これから求められるソーシャルワーカーとは

これまでは、障害に特化したり、高齢だったり、難病だったり、貧困だったりといった、それぞれの法律や制度に基づいた課題に対してのソーシャルワークが中心でしたが、これからは、地域課題全般をソーシャルワークすることが求められる職種となるのです。これは、例えば過疎地の問題や特殊な地域課題に対するソーシャルワークが必要となるということであり、何も福祉に特化したものではなくなるのです。これからのソーシャルワーカーに求められる知識や技術は計り知れないものであり、AI問題といったものではなく、私たちの仕事は拡大する可能性すら秘めているのです。しかし、果たして本当のソーシャルワーカーは、みなさんの地域にどの程度いるでしょうか?


私が新たな学びを得ようようと思ったわけ

今年45歳になる私ですが、もはや、この世界で生きていく上では、このままではいけないと思うようになりました。なので、この年ではありますが、「社会福祉士」の勉強を2020年より始めることにしました。1年6ヶ月の長丁場ですが、資格を取得するしないにかかわらず、学びを得ることを中心に取り組みたいと思っているのです。ソーシャルワークは業務独占ではありませんので、これまで通り資格がなくても仕事はできます。しかし、本質的にソーシャルワークを証明する資格は「社会福祉士」「精神保健福祉士」しかないと思います。社会福祉士は、新しい学習要綱になり、学び甲斐があると感じました。より細かく、より深く、そして何より、より広くなった印象です。ということであれば、これからの社会福祉士は、まさにその点を知り尽くした人がでてくるわけです。


計画相談は立ち止まることは許されない

人と関わる仕事をしている私たちが、社会の価値観や法律、ときには悪化する社会環境の中で、支えるだけでは目の前にいる利用者の失うものは大きい場合に、私たちは声をあげていかないといけませんし、行動していかないといけない時があります。しかし、本当にそんなことできるでしょうか?やはり、私たちには知識や技術という武器が必要ですし、専門職の所属団体があることは、大きなインパクトになります。計画相談は、昨年もお話した通り、地域の、最先端に触れる、まさに「センサー」の役割を担っているのです。そのセンサーが古くなれば、更新していかないと、意味がないと思いませんか?私にとって、その学びを得ることが必要だと感じたわけです。


地域はどんどん力を失っています

地域のもつ支える力は増えていますか?かれこれ6年計画相談を行なっていますが、事業所が増えても、サービスが広がっても、未来が見えるまでには至っていないのが実情です。これからも、これまでも、障害を抱える人たちは、変わらず悩み、苦しみ続けることでしょう。そして、より問題なのは、その人を支える周囲の人たちも、悩み苦しむことになるのです。そこに、私たちはどうやって働きかけることができるでしょうか?人口は減り、いよいよ過疎地区のコミュニティーは荒廃しています。福岡市とその周辺は感じないかもしれませんが、そのさらに周辺は、徐々にリアルな崩壊へのカウントダウンが始めることでしょう。あと、残されたわずかな時間のなかで、私たちに準備できることは何かを真剣に考えていかなければいけません。


私たちにはその答えを見つける義務がある

ソーシャルワークは、課題に対して、人と人を結びつけることが仕事です。私たちのつながりを駆使して、その課題を解決していく力があるのです。2019年、私は、『一般社団法人 福岡・筑紫地区地域福祉支援協会』という法人を設立しました。地域のみなさんがつながる場を作ることから始めたわけですが、喜ばしいことに、この輪が確実に広がってきました。今、私のいる地区に、たくさんの専門職員が集まりつつあるのです。お互いの地区の情報共有や連携を図るための素地を確実につくってきました。そして、そこに集うひとたちの多くが、この場所があることに救いを求めてきてくれています。私たちがいる地域が、私たちの地域です。あなたの地域は、私の地域。誰も例外はないのですから、一緒に考えていく義務があるのです。みなさん、一緒に考え、学びましょう!


地域のみなさんの力になりたい

令和2年2月29日(土)に、この法人主催にによる講演会を開催します。公演の内容は、福祉でもあり、地域づくりでもあり、未来を夢見たこどもたちのためでもあります。誰が聞いても、何かしらの思いが残るのではないかと思います。是非、ご参加いただけたら幸いです。




コメント