第24回福岡筑紫地区計画相談支援研究会(通称:チキンの会)のご報告

















今回のチキンの会は、「実践から考える計画相談の実際」というテーマで、お話をさせていただきました。

最近は、新たに計画相談を始める相談支援専門員も増えており、そういった意味では、何年にも渡り計画相談を行なってきた相談支援専門員が、これまでの経験やその中で直面した大きな課題などを整理した上で、これから迫り来る問題や課題に直面する新しい相談支援専門員の皆様に向けて、どのような問題や課題に直面し、先輩たちはどのようにして対応してきたのか?という点を中心にお話をさせていただきました。

緊急事態宣言期間中にも関わらず、会場にも、オンラインにも、たくさんの方々にご参加いただき、みなさんと情報共有をさせていただきました。

周囲を見渡せば、計画相談を始めたばかりの頃は、みんな見様見真似でスタートし、右往左往しながら利用者さんやそのご家族のニーズを汲み取り、必死で対応を行なってきた仲間たちばかりです。そんな一緒にやってきた計画相談の仲間たちは、最初はきっと自分たちのためからスタートし、利用者の人生を担う存在であることを自覚しながら、利用者の権利擁護に取り組み、今では、「地域のため」「地域福祉のために」を念頭に様々な取り組みを行っています。同時期に計画相談を始めた仲間たちの多くは、次のステップに進んでいるのです。


福岡市東区の田中さん率いる「サンクスシェア」さんは、積極的な展開と活動により、地域では、基幹相談支援センター並みの信頼を獲得しています。また、田中さんの思いは、より課題に直面しているご本人やご家族に向けての学習会の提供や、専門的な支援が求められる方への施設設立に向けたサポートなどにも広がっています。計画相談を通じた実践に基づき、リアルな問題に向き合おうとする姿勢は、本当に私たちの学びになります。

また、那珂川市のお隣の春日市で、地域で最も大きな計画相談支援事業所になりつつある「WILL-LIFE(ウィルライフ)」さんは、「断らない支援」を目標に掲げて、確実に相談支援専門員を増やし、担当地域最大規模を誇る相談支援事業所となっております。いつも参加してくれる「いねながにぃに」は、毎回、継続性及び断らない計画相談がいかに大切かを教えてくれ、また、そのために最終的には相談支援専門員を来年までに二桁まで増やすと話しています。「地域最後の相談支援の砦」として、これから益々、地域におけるWILL-LIFEの役割は増えると思います。

毎回、会うたびに髪の毛の色が変わるともっぱら噂の(笑)金井さん率いる福岡市博多区「ailus(アイラス)」さんは、これまた長年、計画相談でキャリアを重ねてきた川渕さんと合流し、件数では博多区でも有数の相談支援事業所となりました。今では、地域の計画相談向けの研修会を開催するなど、地域を巻き込んだ活動なども行っています。また、男性の新人相談支援専門員が加入し、計画相談としてさらなる飛躍することでしょう。相談支援は女性が活躍できる場でもあり、機動力溢れるお二人のますますの発展が期待できます!

筑紫野市で長年、行動援護や児童分野で専門的な支援を行なってきた久保田さんは、現在、久留米市にあるサポートセンターTANOSHIKAさんに所属し、念願の相談支援専門員となりました。ここは、PSW業界では有数のソーシャルワーカーでもある中嶋さんも所属する計画相談支援事業所でもあり、相談支援専門員数も久留米市内でもトップクラスの事業所となっています。久留米市内の計画相談の実情が厳しい中、しっかりと相談支援を行なってくれる事業所のひとつとなっています。ここのHPはとってもオサレ!

一人事業所でも、地域にはかなりの実力者はたくさんいますが、そういった相談支援専門員たちも、このCWSAの活動を通じて、ともに連携しながら、事業所の枠を超えて地域の相談支援体制を維持しています。

計画相談としての最初の3年は、ただただ目の前のことに必死だったような気がします。3年を超えたころから、計画相談についての迷いが、相談支援専門員には生まれます。なぜなら、毎日、モニタリングと担当者会議を繰り返す日々が続くからです。中には、この頃、計画相談を辞めたり、廃業する法人も増えてきます。しかし、それを乗り越え5年を超えたころ、ひとりの利用者との付き合いが長くなるにつれて、過去のその方の状況と比較することで、自分の計画相談としての意義が見えてきます。

私が、もっとも重要なことの一つとしてあげた「継続性」の裏には、この計画相談という職種を維持、向上させるための大きな目的が隠れていると思っています。まずは、初めてたら辞めないこと、継続することで解決できる悩みがあるということが、私が一番伝えたかった内容かもしれません。

そんな悩みや思いを共有できる地域でも先を走ってくれている相談支援専門員と一緒に話をするだけで、みなさんも「自分も何か地域のために」と思うにちがいありません。そのために、是非、チキンの会にも参加してみてください。相談支援専門員である必要はまったくありません!興味があれば、この熱いメンバーの輪に入りませんか?






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