第29回福岡筑紫地区計画相談支援研究会(通称:チキンの会)のご報告




今回は、新型コロナウイルスに感染してしまい、開始後はじめての中止及び延期の流れになってしまいました。現地にお越しいただく予定だった皆様には、大変ご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

あらためて、8月5日(金)午後7時半より、今回はzoom配信にて開催させていただきました。急なご案内だったにも関わらず、ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。

今回のテーマは、県内の事業所で起きた、虐待問題を取り上げました。あえて、名前や地域を出さないのは、この問題の底知れぬ根深さと、批判と同時に擁護する方々もいて、周辺に対するその影響が大きいと感じています。

その地域を担当する計画相談の相談支援専門員からの生の報告や、実際に利用している方を担当し、ご家族の解釈やこどもたちの状況といったことを、個人情報に特に配慮しながら共有しました。また、研修会等に実際に参加した方々による報告や、その時の印象などを伺ったり、実際に、良いイメージを持った方と、逆に良くないイメージによる拒否をした方の意見なども伺いました。

このような事業所を生み出す背景にあるもの、地域の課題といったものも洗い出し、参加したみなさんと一緒に話し合いを行いました。強度行動障害や触法障害者といった「ことば」が先行していますが、実際にそういった方々ばかりではないのではないかといった疑問も生じました。メンバーには、実際に保護者でもある方もいるので、そういった率直な意見も聞くことができました。

その上で、あくまで福祉事業所、福祉支援者として、今後、私たちが求めていくこと、望まれること、対応策、社会資源の開発、こどもの権利擁護といった話し合いを行いました。単に事件としてではなく、そういったケースに対してどのように支援体制を構築していくのか、圧倒的に専門職のマンパワーが足りない現実と、利用していただいて給付を受ける現状の障害福祉事業所体制の限界、地域の専門職チームと専門事業所の確保、アウトリーチによる支援体制と十分や予算の確保といった、わたしたちではどうすることもできない問題もたくさん上がってきました。

必要なことは間違いありません。であるならば、きちんと第三者の評価もありつつ、民間ではなく、国の責任において支援を行うことが求められるのだと思います。その声を、現場にいる私たちが上げていく必要、そして、今後の操作で出てくるであろう事実や現実と向き合い、評価を行なっていくことも確認しました。

「ダメ」「最悪」だけではなく、さらには安易に答えを出すのではなく、なぜそうなってしまったのかを、地域課題として、自分の地域の問題として、今後も考えていくことが必要だと思いました。

個人的には、ここまで「良い評価」と「良くない評価」が一堂に出てくることに驚きを隠せません。ただ、個人的な立ち位置として、療育・支援の名の下での暴力行為は、例え成果が出る出ないに関わらず、世界を含めて通用しないことは明白です。

結果を残して来られたきっと素晴らしい支援者であるとも思うので、今後の事件の推移を見守っていきたいと思います。







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