第23回福岡筑紫地区児童発達支援研究会(通所:ハマチの会)のご報告


今回のハマチの会は「権利擁護の更新時期が過ぎていませんか」というテーマでのお話でした。

といいますか、石井さんが担当するのは久しぶりのお話でしたね。

正直、本当に来てくれるのか不安でもありましたが(苦笑)



研修内容は、相変わらずの「石井節」炸裂でございました(笑)


一般企業における『合理的配慮』の現状と課題

合理的配慮のガイドラインを希望する現場と、実際の合理的配慮の乖離。

合理的配慮に必要なのは「建設的対話」ですが、実際に求められるのは、合理的配慮に対するガイドラインという事実。

まだまだ私たちが思う合理的配慮には至らないのかもしれないですね。



アンチ・オプレッシブ・ソーシャルワーク(反抑圧的ソーシャルワーク)

例えば、福祉に規制緩和や民営化が導入されたことや、営利・非営利を問わず多様な事業者が参入したことにより、クライアントを「消費者」として捉える市場原理が広がりました。

このような状況下において,福祉の専門職がその根本にあったはずの「倫理的な使命」と「社会変革」に通じる手段を提供することのないサービス提供者となっただけでなく、かえって、市民を分断し、類型化して、差別や偏見を助長する抑圧者の側となっていることが批判されるようになりました。



そのような中で、私たちのような相談支援専門員を含む『ソーシャルワーカー』は、①「社会正義を根底に人々の上に折り重なる抑圧構造を理解し」、②「ソーシャルワークの専門職が自己のアイデンティティと権力性に常に向き合い力の不均衡を排除しようと試みることで抑圧のない平等な新しい関係性を築き」、③「実践の過程で人々の間の差異に価値をおき,社会的な連帯を強めることで,固定され普遍化された社会的分断を覆そうと試みる過程」などと、半抑圧的ソーシャルワークは整理することができ、実践の中で発揮することできます。

その背景には、私たち相談支援専門員や、現場で直接支援を行う支援者の皆さん自身が「自己理解」「自己覚知」を行う必要があるのだと思います。



特に、子供に対しても

・社会正義へのコミットメント(責任・約束)

・子どもへの尊敬

・独自性と多様性を価値づける

・声を上げられるように子どもをエンパワーする

・子どもへの差別・抑圧に立ち向かう


といった実践が求められると思います。

こどもは、『大人の言うことをきくべき」だけの存在ではないことを、支援者である私たち自身が自覚していく必要があるのかもしれませんね。



権利擁護は、時代とともに移り変わることを念頭に、日々、私たちも知識のアップデートを行なっていく必要性を改めて感じた研修会ではなかったでしょうか?



終わったら、「事例検討」なんかも行われたりして、充実した研修会となりました!


次の金曜日は、外部講師をお呼びしての「かたり場」です!

是非、ご参加ください!(私は、ノルウェーのオスロからオンライン参加予定w)




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