倉敷の暑くて熱い夜(計画相談が充実した地域となるために)


今回、計画相談支援室ノーマの相談支援専門員として、岡山県倉敷の相談支援専門員の集まりに呼ばれてお話させて頂きました。同じ筑紫地区の計画相談の経営や運営に長けている相談支援専門員と一緒に参加させて頂きましたが、約2時間があっというまに感じるほど、とても楽しく充実した時間となりました。

今回、参加者は倉敷・岡山地区だけではなく、参加者38名中の半数は県外からの参加で、なかには大阪や東京からの参加もあったとのことで、私たちの地域の特殊性や経営・運営について、特に単独事業所として黒字化を維持している事業所への注目度の高さを伺うことができます。

ご参加いただいたみなさんに、何かしらのお土産になったら幸いです。


私たちが存在する「筑紫地区」がいかに特殊な地域なのかをお伝えすると、ご存知のように筑紫地区は那珂川市、春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市の5市となっており、その人口は全部で45万人程度となっています。今回、お邪魔させていただいた岡山県倉敷市の人口は、およそ50万人とのことで、筑紫地区と倉敷市の規模はおおよそ同じ程度です。

しかし、筑紫地区の計画相談支援事業所数は、令和6年6月1日現在で「60ヶ所」であり、倉敷市さんでは、約30ヶ所とのことで、私たちの地域の半分程度しか存在していません。

また、筑紫地区は、セルフプランの数はほぼ「0」ですが、倉敷市は約3割はセルフプランとなっており、相談支援専門員の数も、当地域では、多くの事業所が1事業所につき1人といった状況ではありません(事業所によっては10名を超える事業所もあるので)、いかに私たちの地域の計画相談の相談支援専門員が充実しているかがわかると思います。


計画相談支援事業所が地域に増えない理由として、「経営・運営の課題」と「相談支援専門員の孤立」の問題があります。「経営・運営の課題」は、実際には、数字に対する認識不足・知識不足があると言われますが、例え数字上はわかっていたとしても、実際のところ、その進め方がわからないからこその予測できない不安があると思います。

また、「相談支援専門員の孤立」の問題は、例え、法人にグループ事業所があったとしても、孤立してしまうことが大きな課題です。相談支援専門員の悩みは、相談支援専門員しかわからないことが多いのが実情で、本当に現場で働く相談支援専門員の悩みに適切に応えてくれる環境は、よほど自立支援協議会が活性化している地域か、大きな法人や事業所でない限り困難といえます。

そのために、地域コミュニティの必要性があるのですが、自らそれを立ち上げるまでにはなかなか至らないのが現実です。


実際にお話しした内容ついては、参加費を払って参加していただいたみなさんの手前上、詳細を話すことはしませんが、計画相談並びに相談支援専門員の役割は、これからの地域福祉にとって大きくなるばかりなにも関らず、そこが計画相談が「ない」相談支援専門員が「少ない」という状況が続くことは、その地域の福祉を担う支援者だけではなく、実際に利用する方々にとっても多大な不利益になります。

私たち計画相談の相談支援専門員にその意識があれば、誰かが声をあげ、または自らが手を挙げる原動力になるはずです。実際に声をあげた私もまた、勇気を持って手を挙げたことによって、周囲に「私もそう思っていた」と同調してくれた人たちが集まってきてくれています。

要は、誰かが声を挙げることで解決する問題ばかりなのです。地域課題に直面する私たち相談支援専門員だからこそ、最初のアクションを行なってほしいと願うばかりです。


ご参加頂いたみなさんと、もっと広く、もっと深くお話できたらよかったなと思うのですが、研修時間内ですべてを話すことはなかなか難しいこともありました。今回を機に、みなさんの地域にお邪魔してお話する機会をもっと設けていければと思っています。

是非、お気軽にご相談頂けたら幸いです。今回、お呼びいただいた倉敷のみなさん、本当にありがとうございました。そして、大変お世話になりました!











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