サービス提供事業所や行政の判断に従うだけでなく、どんな提案をすれば支援体制を一緒に考えていけるか。地域の相談支援体制を考えるきっかけにもなる地域課題・地域診断の参考になる時間でした。
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19:30から次の事例がスタート |
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こちらも慣れてきて安定感ある進行です👌 |
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左側に基礎情報 右側にはポイントが整理されました |
内容に集中すると、どうしても写真撮影を忘れてしまいます・・・。
簡単な内容報告になってしまいましたが、今回も事例報告者だけでなく参加者の方々のジレンマやお悩み、気持ちの吐き出しの時間にもなったようで、主催者の手前みそですが、終わった後は少しだけ明るい表情になっていただけたかと感じました。
わたし達の目指す「支援者支援」「地域の相談支援体制」「質の向上」などなど
大事な目標なので、つい主語の大きくなる表現に聞こえるかもしれませんが、日々の計画相談業務が大事なのは前提としながらも、それだけでは体制づくりや協議会の機能を活かすことは難しいと感じています。
協議会の運営は、基幹相談支援センターと行政が両輪として駆動しなければ機能しないと言われています。また協議会を活性化させるもの、議論の出発点は「個別相談事例から抽出した地域課題」です。
今年3月から管理者として計画相談支援室ノーマに入り、新たな地域での活動させていただくことになりましたが、基幹相談支援センターが直営かつセルフプランのない筑紫圏域だからこそ、「個別相談事例」の多くは相談支援事業所が担っているはずですし、だからこそこの地域の相談支援事業所の数が充足していると言われるほど発展してきたのだと感じました。
そして、他の地域では基幹相談支援センターや委託相談支援事業所などが担っている「中核的な役割」を計画相談支援室ノーマも担っていると認めてもらえた背景でもあると思っています。
まだまだ新設の相談事業所が増えている地域だからこそ、協議会を活性化させる次のステップが重要になるのではないでしょうか。
そんなタイミングで筑紫圏域の主任相談支援専門員が増え、新たに「主任相談支援専門員連絡会・相談支援部会企画委員会準備会」を立ち上げられた意味は大きいと感じています。
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相談支援部会事務局である大野城市役所にて開催 |
委託相談・基幹相談支援センターの業務に従事していた時は、相談員が20名ちかくおりましたので、事業所内で業務分担をすることができました。
ひとつの事業所だけでは難しいことですが、だからこそ、(自立支援)協議会の地域や協働体制、数が充足しているこの地域だからこそできる形があると思います。
そもそも事業所ごとに重点を置く業務内容が違うのは当然ですし、管理者兼務の相談支援専門員がどのような比重で業務を行うのか、活動範囲の設定や件数の持ち方なども事業所ごとに違っていて当たり前ですよね。
そんな違いのひとつに、新規相談を積極的に受けて業務を行う事業所、計画相談業務に重点を置きながら他の役割も担う事業所、事業所内で役割分担している事業所、協働体制を必要とする事業所、介護保険や福祉サービスなど他の業務と兼務で相談支援に従事しているからこそ多領域との連携が得意な事業所など、役割の違いがあるかと思います。
相談支援事業所の数が多いからこそ多様な役割の違いを作り出せること、サービス提供事業所の数が少ないからこそ連携や社会資源の活用が議論できること、事業所数が多いからこそ、地域の中で役割分担ができることは強みだと感じています。
まだまだ相談支援事体制が充足している訳ではありませんし、相談支援専門員の数が充足しているのかは分かりませんが、ここで大事なのは全ての相談事業所・全ての相談支援専門員が、計画相談の業務だけに奔走していることはこの先10年の相談支援体制が先細りになってしまいます。
わたしが相談支援業務に従事し始めた20年前に比べると報酬単価も上がり、主任相談支援専門員の役割が明確になり、相談支援専門員が「地域のソーシャルワークの担い手」だと、当たり前のように聞くようになりました。
支給決定プロセスではない障害者ケアマネジメントプロセスの大切さ。
いまは基本相談について、ともすると表面的に報酬がつかない業務とか善意とか、捉え方やスタンスの違いを耳にすることもありますが、委託相談支援事業所や基幹相談支援センターとの役割の違いはあれど
介護保険で議論されているシャドーワークとは異なる文脈で、相談支援専門員の基本相談は存在していると思っています。措置時代からの相談支援が現在の計画相談というある種のサービス分類に繋がっていますから、それぞれの本質や役割を見誤ってはいけないと痛感しています。
人の暮らしには答えがなく、支援にも模範解答がなく、多様で個別な相談に携わっているこそ日々悩み、ケースバイケースとは何ぞや、基本相談とはどこまでなのか、自分の支援がこれで良かったのか、など、相談支援業務に従事するわたし達の悩みは尽きません。
公開研修でのアンケートでも相談支援専門員としてのあり方、日々の迷い、他の人がどう考えているか知りたいなどの要望も多くありましたので、
次回年明け開催の公開研修は「事例を用いないスーパービジョン(ピアスーパービジョン)」をテーマに行います。詳細は下部をご覧ください。
さて、管理者中心としたノーマでの業務もようやく10ヶ月が経過しました🔰
振り返ればあまり違和感なく業務を開始できたことは、前管理者や先輩相談支援専門員、事務の方の懐の深さや人柄もあると思いますが
委託・基幹相談支援センターで行っていたことを、計画相談事業所であるノーマが担ってたことも大きかったと思います。
個人的に感じていた想いや危機感が、ノーマでも求められていた役割であったり、前管理者の抱えていた苦悩やジレンマと重なる部分も大きかったからこそ、仲間入りをさせていただいたことを思い返し、その決断をしてよかったとに思っています。
プロとは提案できること、再現性のある支援ができることだと大事にしています。
協議会の活性化もまた「再現性」が重要になるなぁと試行錯誤しており、管理業務との兼ね合いに悩みつつ、前管理者や先輩相談支援専門員との活発な舌戦意見交換に時に落ち込みながら、協働体制のメンバーに支えられ、公開研修に参加された方々から刺激も受けた本年度でした。
入社後に新たにご縁をいただいた皆さま、長く接点を持たせていただいてる皆さまに感謝しています。
もちろん反省点もありますので、振り返り改善や修正をしながら、新年度も引き続き業務に従事していきたいと思います。
🍀計画相談支援室ノーマとして
・那珂川市・大野城市・春日市を対象とした「計画相談」の実施
・那珂川市(自立支援)協議会である「ネットワーク会議」への参画
・那珂川市および隣接地域を対象とした「公開研修会」の実施
・ネットワークふくおか、日本相談支援専門員協会関連の研修参加
🍀主任相談支援専門員として
・筑紫地区相談支援部会への参画および本年度から始動した
「(筑紫地区)主任相談支援専門員連絡会・相談支援部会企画委員会準備会」
※筑紫地区の(自立支援)協議会は圏域設置です。
・相談支援専門員の方からの個別相談
🍀福岡県登録ファシリテーター・講師として
・各種法定研修の講師、ファシリテーター
活動状況などは、また年度末にご報告できればと思っています。
末尾になりましたが、本年度もたいへんお世話になり、ありがとうございました。

💠 💠 💠 次回のご案内 💠 💠 💠
テーマ「事例を用いないスーパービジョン(ピアスーパービジョン)」
グループに分かれてそれぞれファシリテーターがつき、各自の困りごとやお悩みについて、グループメンバーとの意見交換を行います。
今回は事例提出は必要ありません。
答えの出にくいことで悩んでいる、こんな場面での対応を知りたい、他の相談支援専門員やサビ児管の方法を知りたい、ロールプレイをしたい、など、
何かしら「困りごと・お悩み」のある方のご参加をお待ちしています。
皆さんのお悩みに対して講師が直接的な回答をお示しするのではなく、グループワークを中心に行います。お悩みに共通する内容について、ファシリテーターの経験(失敗)談やプチ講座を行うかもしれません。グループワークのライブ感をお楽しみに。
ぜひ、お悩み解決のヒントやきっかけづくり、個別対応と分かっていても他の人がどうしているか気になること、この支援でいいのか迷いながら従事する中でのモヤモヤ解消や自己覚知の機会など・・・
何かしら、皆さまにとって、新年度に「視点・視野・視座」を意識・広げる・深める機会としてご活用いただければ幸いです。必要な方のご参加をお待ちしています。
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<第9回 ノーマ公開研修会>
日時:令和7年1月20日(月)午後6時から
場所:計画相談支援室ノーマ
定員:およそ15名(配信はありません)
対象:応募者多数の場合は、相談支援専門員またはサビ児管を優先します。
参加費:100円(資料代)
【応募方法】
下記のメールフォームもしくはQRコードよりお願いします。
参加申し込みメールフォーム
※締切 令和7年1月17日(金)まで
※参加後は、ふりかえりアンケートのご協力をお願いします。
注意事項:
・応募者多数となった場合は、計画相談の相談支援専門員を優先します(先着順ではありません)。あらかじめご了承ください。
・駐車場はございません。周辺のコインパーキングをご利用ください。(店舗等には絶対に停めないようにお願いします。)
・飲みもの等は提供しません。各自ご持参ください。
・ノーマはマンションの一室ですので、周辺環境への影響は十分にご注意ください。
・質疑応答を中心に展開していきますので、積極的な発言をお願いします。
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<今後の予定> 2月17日、3月17日
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