【寺川】『家族支援の重要性とその実践』ーー狛江市基幹相談支援センター 令和7年度相談支援体制強化研修参加のご報告とお礼ーー


令和7年12月4日に、今回、ご縁あって東京都狛江市の基幹相談支援センターがはじめて主催する、「相談支援専門員向けの研修会」に講師として私、寺川が呼ばれることになり、福岡県那珂川市の計画相談支援室ノーマの主任相談支援専門員としてお話させて頂きました。


私も伺って驚いたのですが、今回はじめて基幹相談支援センターが主催する研修会が開催されるということで、市内の相談支援専門員の方々に、「誰にきて欲しいか?」とのアンケートをとったところ、2名の相談支援専門員さんから私の名前がでたとのことで、私も驚きを隠せませんでした。

詳しく伺うと、その2名の相談支援専門員さんは、今から6〜7年前にCWSA(福岡・筑紫地区地域福祉支援協会)が主催した、『計画相談のきほんの「き」〜ファイナル〜』にご参加頂いた方や、ノーマの過去のYouTube動画をみて、私を知っていたとのことで、私の存在を知った上で今回の研修に呼ばれたとのことで、その責任の大きさをひしひしと感じた次第でした。



今回、私が事前に頂いたお題が、「家族支援の重要性」ということでしたが、その背景に、狛江市のセルフプラン率が児童分野において約4割あり、市内の計画相談と協議を行うなかで、最近新たに2つの事業所が児童分野を受け入れるようになったとのことで、児童の計画相談を通じて、家族支援の問題に直面する機会が増えてくるとのお話がありました。


私たちの地域である「福岡県筑紫圏域」は、セルフプラン率が成人も児童も含めてほぼ0パーセントであり、一見するとサービス利用を行っている方々のすべての方々に相談支援専門員がいる「行き届いた地域」とみられがちですが、実際には必ずしもそうではないことは言うまでもありません。


地域の社会資源の数や相談支援の体制整備の違いなど、その背景にあるものが、東京都狛江市と私たちの圏域は大きく違いますので、私が直面する家族支援の課題感を中心にお話しする今回の研修の内容が、狛江市の相談支援専門員さんに対して、果たして「共感」したり、「納得」してもらうことにつながるのかといった不安もありました。



とはいえ、私自身も平成26年2月から計画相談をはじめ、その際にはじめて児童分野の計画相談にも参入し、まもなく丸12年を迎える現在でも、様々な課題は変わらず存在します。そう言う意味では、私自身も悩みながら変わらず現場に立ち、現場でともに奮闘している「いち相談支援専門員」として、ともに考える機会になればと思い本音でお話をさせて頂きました。


振り返れば、私自身も計画相談を始めた頃は、正直、何のために計画相談を行っているのか、例え厚生労働省からの通知内容は理解していても、実際の現場での実感が伴わないなかでの支援は、正直、将来への不安しかありませんでした。


しかし、迷いのなかでも継続するなかで、徐々に利用児童さんの計画相談に取り組むことを通じ、家族とのつながりや関係性の深まりによって、計画相談の持つ「存在意義」や「存在価値」を実感とともに、徐々に自分自身の立ち位置を整理することができるようになりました。


はじめて取り組む方々に対して、また、児童分野に参入しようと考えている方々に対して、その不安の除去につながるような内容になることを願いながら、私なりの思いや考え、行動指針を正直にお伝えさせて頂きました。


内容はあくまで私の実践を通じたものであり、そこからみえてきた、「家族支援の重要性」と「課題」「私なりの取り組み」などを、現場の相談支援専門員としてのリアルをお伝えしたつもりです。



必ずしも全ての人たちの心に刺さるものではないかもしれませんが、利用児童さんご本人が、成人になる少し前の時期、または、18歳を迎えて大人のサービスになって以降に、家族支援を行い、積み上げてきた関係性が大きな影響を与えることをお話させて頂いたときには、相談支援専門員だけではなく、行政機関の方をはじめ、他の支援機関の方々にもうなづいていただく方もいらっしゃったので、なんとか及第点をいただいたのかなと思います。


様々な場で講師依頼をいただくこともありますが、今回は、那珂川市同様に行政直営の基幹相談支援センターからのご依頼であり、当日は、委託相談の方や計画相談の方、行政職員の方などにご参加も頂き、お話する機会をいただいたことは、私にとっても大きな経験と学びの場となりました。


また、研修会終了後には、狛江市内の福祉関係の機関や事業所を、基幹相談支援センターの職員さんが直々に車に乗せてご案内頂き、様々な方とのご挨拶をさせて頂きました。遠い九州からやってきたいち相談支援専門員に対して、現場で働くみなさんとご挨拶させて頂き、お話を伺う機会となったことも、私にとっての大切な学びの時間となりました。




7万人の人口規模の狛江市と、5万人規模の那珂川市ではありますが、抱えている課題は大きく違います。しかし、そうであっても、同じ福祉を担う者として、現場で奮闘している方々とのつながりは、私にとっても大変貴重なものとなりました。


是非、今後も那珂川市をはじめたとした筑紫圏域にも繋がりができていけばいいなと思った次第です。


事業所を見学させていただいた後には、有志の方による食事会も催してもらい、最後まで本当に楽しい時間をいただきました。狛江市の行政職員や基幹相談支援センターの皆さんをはじめ、事業所のみなさん、他、ご協力頂いた皆様にこころから感謝申し上げます。




今後も、両市がよい関係を構築できるように、私自身もがんばっていきたいと思います。今回このような機会を頂いたこと、狛江市の皆様にはこころからお礼申し上げます。


※あまりに集中と緊張しすぎて、写真をなにひとつ納めていなかったのが残念です💦

※講義中の写真は、狛江市の基幹相談支援センター様から頂きました。ありがとうございました。


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