第25回福岡筑紫地区福祉倫理研究会(通称:対話の会)のご報告

 


すでに27度を超える暑さが続いていましたが、今日は、肌寒い日となりました。

対話の会を担当している松田さんは、天気を読み間違え半袖での参加(笑)

ひとり、寒そうにしていたのが印象的でした。


さて、「対話の力」を感じる会でもある「福岡筑紫地区福祉倫理研究会」も25回目の開催となりましたが、今回のテーマは、「私たちの役割について」というテーマで、答えのない対話を続けていきました。

私たちは、常に役割を演じて生活を送っています。

職場では、計画相談の相談支援専門員であったり、看護師であったり。

自宅では、夫や妻であったり、こどもたちにとっての父であり母であったり。

実家では、両親にとっての長男・長女、次男・次女であったり。

地域では、PTAの役員であったり、消防団の団員であったり。

それぞれに期待されることを念頭に、私たちもその時々で考え、行動しているのです。



当然ですが、私であっても役割を演じているわけであり、たとえば、他者には許せることであっても、自分では許せないこともあるわけで、そこには、価値や基準が存在しています。

支援者であり、相談員である私は、ひとりの利用者やその家族を支援するにあたり、それぞれに期待する役割を念頭にやり取りをしますが、やはり、それに応えてくれない同業者や支援者に対しては、専門職員としてイライラもしますし、同時に、「なぜ、この人はやってくれないのだろうか?」という疑問を持つことにもつながります。

また、夫であり、こどもの父である私は、妻からの訴えに対して「理不尽さ」を感じながらも、いらぬ争いに発展したくないからこそ、言いたいことを飲み込み、黙って言われたことをすることもありますし、寝たふりをすることもあります(笑)

子どもたちに対しても、片付けができないことを厳しく咎めながらも、娘から「いやだ」といわれると、私が片付けてしまうのは、このブログを書き終わった後に、一緒に歩いて近くのショッピングセンターに一緒に行きたいからであり(笑)まったくもって、そこには動き回る自己都合の基準が存在するのです(汗)



結局のところ、私たちはその立場や役割を演じ、その時々で価値基準や態度を変えながら、生活を送っていることを改めて理解します。


仕事だから、許容できることもありますし、プライベートだらか許せることもあるのです。



私のグループでは、たまたま自分たちに降りかかる学校現場でのこどもに対する先生の対応から、発達障害や知的障害のこどもたちに対する理不尽な対応をする先生のこと、どうして、こんなに不登校が増えていくのか?といった素朴な疑問、そもそも学校側も全く疑問を持ってないことの事実、しまいには、学校側は「家庭」に原因があるとしか応えられない状況、保護者も保護者で、学校に行かせることが目標になっていたり、行ってもらわないと「仕事ができない」「自分が休まらない」という、保護者都合を無意識にこどもに伝えてしまっており、こどもたちもまた、ことばにしなくても傷ついてしまいっているにも関わらず、こどもたちをどうにかして学校に戻そうとする保護者も多くいるといった、そんな話から広がっていきました。



テスラクリニックの三島先生にもお越しいただきました!先生ともゆっくりお話ししたい!

①学校の先生にも求められる役割があり、まずは先生たちもそこを必死に担おうとしていることを理解した上で、同時に、学校システムが、すでに、学校が担うべき役割の許容範囲を超えてしまっている状況が問題であること。不登校児が精神科に通院しているのと同時に、先生も精神科に通院している現実を理解すること。

②不登校になるこどもたちは、こどもとしての役割を理解していながら、それでも学校にいけない危機的な状況にあることを私たちは理解する必要があり、その思いを無視して、無理やり学校に行かせることで、その後の親子間の関係性がどうなってしまうかを理解する必要があること。

③学校に行けなくなったあとの、こどもたちの受け皿を担う役割が求められていること。そこには、形や制度にこだわることなく、こどもが求める環境をスムーズに利用できるように、おとなが柔軟に対応しながら、こどもの安全な居場所と学ぶ権利、その子のこころを癒しながらも、その子のマルトリートメントを高めていく役割が求められていること。

④私たちおとな自身が、過去の学校教育を受けてきた人間であることを自覚して、当時の私たちの学校教育と、今の学校教育の状況は、全く違うものであることを知ることから始めるべきかもしれないこと。

そんなことを私の頭の中では考えて、話をしていました。



他のグループでも、さまざまな話がなされていたようですし、きっと、その対話をすることの面白さと充実感を、きっと感じてもらえたのではないかと思うのです。

これらの対話には、「これが答えである」ということは、なにひとつありません。

答えのない対話がもっとも苦手な私たちの、見えない思考の囲いを外すためにも、是非、対話の会へのご参加をお勧めします。

それこそが、「AIに奪われない存在」になる近道だと思うからです。



ホークスの辻さんもいろいろと大変そう〜!ファイト!


なにやら、重要なお話を密談中。


いやいや、松田さん絶対寒いでしょ?w


うきはの施設長の早田さんと息子にいてもおかしくない久喜さんw



谷本さんも久しぶりに顔を出してくれました!7月にスーパーバイズ研修をお願いしています!


いよいよにぃにも6月に、「ウィルライフ」リニューアルオープン予定!



やべぇ!福岡市の日中一時支援高くないか?に比べて、他の自治体なんなん?と話してますw




今、ノーマで最もホットな本です。学校現場がすでに機能不全を起こしてしまっていること。そして、学校教育の中で育ったこともだちが、大人になったときに、もしかしたら、私たち親世代の想像を超える「悲劇」が待ち受けているかもしれないこと。そんなことを、教えてくれる本です。「学校に戻すこと」を支援の第一に据えている支援者にも読んでほしい本です。

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