第24回福岡筑紫地区児童発達支援研究会(通所:ハマチの会)のご報告です。

 



今回のハマチの会は、今年度最後のハマチの会となりました。

令和5年度も無事にすべてのハマチの会が開催されたもの、石井さんと吉田さんのおふたりのおかげでもあります。

特に、石井さんの穴を埋めていただいた吉田さんには、だいぶん助けられたと思います。

石井さんに変わり、お礼申し上げます(苦笑)



さて、今回の研修テーマは、『家族支援について〜障がい受容とはなにか?〜』

正直に言うと、児童分野のテーマとしては、あまり興味関心が高くはない内容です。

というのも、私も計画相談として支援者向けの家族支援をテーマにした話はよくさせていただくのですが、現場の相談支援専門員からはあまり興味関心を頂くことはありません。

それは、動画視聴回数をみても明白で、おそらく「避けたい支援者」「興味関心が少ない支援者」「苦手で触れたくない支援者」が多いのではないかと推測します。


就労現場を含む直接支援現場では、本人に対しては厳しいことを言う支援者も、保護者が出てくると急に表に出てこなくなることもしばしばみられます。

しかし、長年、計画相談に従事すると、特に保護者との関わりが、ご本人の将来の方向性を大きく左右することは明白であり、アドボカシーとしての第三者的な立場である私たちの声を届けるためには、保護者との関係性は本人以上に構築していく必要があるはずなのです。

にもかかわらず、若いスタッフやコミュニケーションに苦手意識があるスタッフは、保護者との関わりを避けようとする傾向がみられます。


児童分野においては、確かに児童に対する療育支援がメインとなりがちですが、実感として私は、家族支援が全体の6〜7割を占めるといっても過言ではないような気がしています。

なぜなら、児童そのものが療育を決めているのではなく、その背景に我が子に対する保護者の不安や心配、はたまた葛藤や苦悶が常にあり続けるからです。



本当に良い療育を提供するためには、利用児童の状況に適した療育支援が必要となりますが、その決定権の多くは、利用児童ではなく保護者にあります。

その保護者が冷静に我が子の状況を見て判断したり、適切な選択を行うことに対して、保護者だけで判断することは著しく困難が生じます。

実際に、吉田さんも適切な成長を促し、目標を実現する上で、保護者だけでそれを実現することは不可能に近いと言われていました。

まさに、支援者との対話やコミュニケーションに基づく信頼関係から、共に悩み、共に考えるなかで、冷静な選択肢による自己決定や判断が可能となるのではないかと内容で、私自身も自分の経験を踏まえ、ストンと落とし込むことができました。



障害のある子を産んだ保護者が、その子の障がいを受容するは容易なことではありません。

ことばでは簡単に思えますが、実際に我が子の将来の不安や心配、親としての自責の念、周囲への罪悪感、子育ての未充足感、それに伴う自己評価の著しい低下など、メンタルヘルスへの影響は計り知れません。


その思いに、私たちがどれだけ寄り添いながら、暗い道のりに光を照らしていくか?

それは、著しく困難な道のりでありながら、支援者として最も重要で意義のあることでもあります。

私たちの存在意義として、家族支援は絶対であり、避けては通れないとも思います。

本当の意味での「支援者」になるためには、本人への直接支援だけではなく、家族や支援機関との関わりも重要な要素であることを、あらためて学ぶことができました。



保護者支援を行うにあたり私が気にとめていることは、

①安易にカテゴライズや解決策をアドバイスをせず、無理に答えを出そうとしないこと。

②相手の表出する感情を肯定も否定もせず、まずは受け止めること。

③私を主語にせず、過去の保護者の経験としての声として情報を提供すること。

④すべての最終決断は、必ず本人と保護者の話し合いによって決断してもらうこと。


今回のハマチの会では、改めて家族支援の大切さを再認識することができたと思います。

来年度になる2月以降も、引き続きよろしくお願いいたします。



吉田さん、ありがとうございました!














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