《計画相談支援事業所/相談支援専門員向け》計画相談という働き方 vol.2

計画相談の大変さのアピールはできましたが、
そんな中で計画相談に従事することの「良い点」について
どう表していくのか?という難題に取り組みたいと思います。

今回はあえて、計画相談という仕事の中身ではなく
今流行りの、「働き方」という視点でお話したいと思います。

計画相談のしごとは、みなさんご存知のように、
障害福祉サービス及び児童通所支援施設を利用する際に必要な「受給者証」を
発行するために必要な書類の作成のお手伝いということが重要な役割のひとつです。

同時に、その手続きを通して、その方の希望(ニーズ)やお困りごとを聞き取り
その思いに寄り添う形で、希望を実現していくための社会資源の調整や
問題解決のための必要な手立てを行うお手伝いを行うことも
大変重要な役割となっています。

「計画相談」に「相談」がついているのは、
そういった相談のやりとりが発生するからだと解釈しています。

「計画相談=ソーシャルワーク」

まさに計画相談は、地域における最前線でのソーシャルワーク業務だと考えています。


では、計画相談における相談支援専門員の収入は?と問われると
他の福祉事業と変わりはなく、計画案の作成、モニタリング報告書の作成
それぞれ1件あたり○○円という給付費が支払われる仕組みとなっています。

であるならば、仕事の量も、収入の量も、相談支援専門員次第で変えることができます。


個人的なことですが、私は、自分の業務量を制限しており
(モニタリング、もしくは計画案の作成を)1日2件までと決めています。

というのも、以前は1日に何件も取り組み、
その後の書類の作成、印刷、郵送まですべてひとりで行っていました。

最終的に深夜11時に郵便局の夜間窓口に郵便物を出してから
誰も起きていない自宅に帰宅していたので、
最終的には、不整脈が起きて寝込むこともありました。

それでも、予約はいっぱいでしたので、
服薬して訪問を行っていたものです。

あるとき、受給者証の更新時期が重なり
毎日、更新手続きに追われる時期がありました。

そんな中で、重症化した利用者さんの対応を迫られたときに
入院先の病院から何度も連絡が入るようになったのです。

毎日毎日、訪問しては、書類の作成。
心身ともにいっぱいになったときに、突如としてなり続ける電話。

「〜したいので、会議をお願いします。」
「〜までに、受け入れの準備ができますか?」
「そもそも、事業所は受け入れOKなのですか?」

もはや、精神的にも限界を迎えていたことがありました。
同時に、私にも得意、不得意がはっきりあることも理解しましたし
何よりも、私がその利用者さんにとっての弊害になっていることを強く感じました。

そのときに、「このままでは、その仕事を続けられない」と悟ったのです。


利用者さんを本当に困らせるのは、私たちが業務を突如「辞めること」です。

それは、信頼の糸をこちらからぷつっと切ってしまうことで、
利用者さんは、それまで積み上げてきたものをその場で捨てて
新たな事業所との信頼を繋ぐことを与儀なくされます。

新たにゼロから作り出していくことは、とても労力のいることです。
利用者さんに、それ以上の負担はないのですから。

私たちに課せられるのは、「とりあえず辞めない」ということです。

であるならば、「辞めない」を優先すべきなのですから
辞めない程度に仕事をセーブすることも大切な専門性です。

周囲になんと言われようとも、「辞めないための選択」

まずは、この立ち位置をしっかりと守ることが私たちの役目です。

それでは、辞めないために必要な手立てとはなんでしょうか?

私が考えた手立ては、次の4つです。

①自分の限界を知り、自分をセーブすることができること。無理をしない。

②相談支援専門員の孤立化を防ぐこと。自分のバイザーを見つけること。

③自分に嘘をつかないこと。精神的な無理を強いる環境から離れること。

④計画相談のみに集中するのではなく、働く目的や意味を多様化すること。


そのひとつひとつを説明したいと思います。


計画相談という働き方 vol.1
計画相談という働き方 vol.3
計画相談という働き方 vol.4
計画相談という働き方 vol.5


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