《計画相談支援事業所/相談支援専門員向け》計画相談という働き方 vol.4

③自分に嘘をつかないこと。精神的な無理を強いる環境から離れること。

計画相談に求められるものとして、
「公正中立」「権利擁護」が挙げられます。

同時に、私たちは、利用者に対して選択肢を与えられる存在でなければいけません。

もちろん、相手の能力に応じて、選択肢の幅も変えますが、
どこその政治の世界のように「この道しかない」という選択は
笑顔の独裁であり、強制である自覚をもつ必要があります。

ましてや、よく耳にする話のひとつとして
計画相談を設立した目的がまさに、所属法人の事業所への利益誘導であれば
相談支援専門員としてはまさに、存在そのものの自己否定となります。

そういったことを続けている相談支援専門員が
最終的にどのようになっていくかは、容易に想像がつきますね。

赤字であるプレッシャーに加えて
自分の事業所に誘導するように言われる。

本人にとって、その事業所が合わないことも
ましてや、他の事業所のほうが良かったりする中で
自分の所属事業所に誘導すれば
当たり前ですが、良心の呵責に耐えられずに
心病んでしまう相談支援専門員も出てくるでしょう。

ましてや、相談支援専門員の集まりなどに参加するなかで
のびのびと仕事に取り組んでいる他事業所の相談支援専門員の姿をみたときに
はたして、その人がどのように感じるか?
そんなことは、言うまでもありませんよね。

正しい仕事ができる環境を、私たちは求めていく必要があるのです。


④計画相談のみに集中するのではなく、働く目的や意味を多様化すること。

個人的な意見として、
計画相談という仕事は様々な可能性を秘めていると思っています。

確かに、1件につきいくらの世界ですので、
毎月25〜30件くらいはこなしていかないと
やはり、事業所を継続していくことは難しいと思います。

しかし、そればかりに集中してしまうと、
毎日同じような会議を行い
同じ書類をつくり、郵送をして
また、同じことを繰り返す。

想像しただけで、うんざりしそうなのですが(笑)
毎月、25〜30人の人と会いながら
同じ数だけの支援者と毎月会うことができます。

何度も顔を合わせることで相手のこともよく知るようになり
場合によっては、人と人をつなぐ役割を求められるかもしれません。

場合によっては、事業所の抱える問題を相談されるかもしれません。

場合によっては、新しいアイディアをくれるかもしれません。

地域の抱える課題やニーズを把握することもできますが、
それ以上にそういった情報を求める事業所もあるかもしれません。

そういったやり取りを通して、
私たちはまた新たな働く環境を生み出すことも可能です。

私は、計画相談を通して、
「運営支援事業(コンサルタント業務)」
「請求代行業務」
「社内研修講師業務」
「障害者雇用支援業務」をはじめました。

その対価としていただいた費用で
事務員を雇用することもできています。

結果、私の負担もさらに小さくなりましたし
子育て世代の方々には、すばらしい人材が眠っていることも知りました。

私は、今、まさに福祉を通して
「多様性のあるはたらきかた」を提供できないかということを
真剣に考えるようになりました。

そのひとつとして、「計画相談」はあると思っているのです。

私は、計画相談を通して、
じつはものすごく社会を活気のあるものにできるのではないかと
密かに感じているのです。



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