第12回福岡筑紫地区児童発達支援研究会(通称:ハマチの会)のご報告
今日は、石井「並盛」先生による「虐待防止研修をもっと深く理解する」というテーマで、研修を行いました。
①従業員への研修義務化
②委員会の設置義務化
③責任者の設置義務化
上記三点、虐待防止の推進に向けて令和3年度は努力義務、令和4年度からは義務として運営基準に盛り込まれたものです。
ちなみに、①〜③の設置後は、運営規定の変更を行う必要があるので注意してください。
さて、石井さんが言われたように、虐待防止を行うにあたり本当に重要なのは、アンガーマネジメントでもメンタルヘルスチェックでも虐待の知識を得ることでもなく、「支援技術の向上」だと思います。
家族や支援者による虐待も、実際のところは介護方法・対応方法の知識不足からくる、介護や支援を行う中でかかる過度のストレスがほとんどではないかということです。
表面上(経験上)の知識では、どうしてもスムーズに対応できずに、本人の不適応やパニックを引き起こしやすくしてしまう。
その間は、私たちやご家族のような支援する側の負担が増えるという点ではなく、本人自身にも多大な負担が生じていることを忘れてはいけません。
私たち介護者や支援者の過去の経験だけで解決できるものではなく、やはり、ベースとしての支援技術の向上を図るべきだと思います。
ABA TEACCH 認知行動療法といった専門的知識や技術の学習を重ねていくことが、とても重要だということです。
しかし、ABAだけ、TEACCHだけで、すべてが解決できるわけではありません。
それは、すべての人に適応する支援技術がないことは、誰もが知るところであり、だからこそ、柔軟かつ多面的に支援を検討する必要があると思われます。
最近でも、久留米で「専門職」と呼ばれる方々による虐待案件がニュースになっていました。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211127-OYT1T50228/
これ、情報ではABAやらなんやらかんやらを謳っている放課後等デイサービスです・・・。
もちろん、支援を行うにあたり「難しいケース」もあると思いますし、保護者の力も様々です。
だからこそ、私たちに対しては、その専門性を問われているのであり、私たちは、日々の支援の中で、現実課題を直視しながら、専門性や人間性を高めていく必要があるのだと思うのです。
そして、もっとも重要なこととして、虐待を発見した際の通報義務と私たちはどのように向き合うか。
普段から、研修を行う背景には、『実際に通報するという現実にぶつかったときに、本当にスムーズに通報できるのか?』という点を再確認する必要があるからなのです。
頭ではわかっていても、「通報したことでその家族に恨まれたりしないのか?」「こどもたちは、通報されることで本当によかったと思えるのか?」そんな雑念が私たちの脳裏をよぎったときに、判断を鈍らせることもあるかもしれません。
ただ、その結果、命に関わってしまったとき、私たちは本当にその責任を負えるのか?実際の実体験を経験した方々の生の声も、リアルな声として聞くことができて、本当に良い研修内容となりました。
今回の研修は、みなさんにとって「虐待研修を行う意義」を伝えることができたのだと思います。
さて、来週は上記の内容での研修です!
「医療的ケア児者のエトセトラ」ということで、気軽に医療的ケア児者に対する支援について学べる機会をつくりました!
みなさん、是非、ご参加ください。
私が望むのは、実際の学びを得ること以上に、こういった専門的に支援を行なっている人とつながることです。
みなさんがつながることで、適切な支援を受けられる方がいるということです。
是非、つながりましょう!
私の目標は、私ができないからこそ、この地区に医療的ケアを受け入れてくれる計画相談をたくさんつくることです!
みなさん是非、ご参加ください!
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