【決定版】計画相談をつづけるために大切なこと
すべての計画相談の相談支援専門員に捧げます。
計画相談の相談支援専門員として、なによりもまず『継続すること』 『し続けること』を最優先で考えてください。
そして、そのために『時間の有効利用』を考えてほしいのです。
時間の有効利用とは、『効率化をとことん進める』ということです。
このことを実現するためなら、計画相談として独立すら視野にいれてほしい。
どれだけの人が、所属法人の方針のために、相談支援専門員が効率化を進められない状況に苦しんでいるか。
その苦しみを訴える人たちが、どれだけ巷に溢れてしまっているのか?
とことん、法人組織全体で効率化を行なっている私たちからすると、そのことに直面している相談支援専門員たちを、私は助けることができずにいるのです。
だからこそ、そのような状況に苦しんでいる相談支援専門員は、勇気を持って独立してほしいと願わずにはいられません。
なぜ、ここまでして、計画相談の中心で「時間の有効利用」「効率化をとことん進めること」を叫ぶのか?
それは、
- 相談支援専門員の離職を防ぐことができるから。
- 相談支援専門員としての相談支援の質を上げるから。
- 利用者及びそのご家族、事業所の満足度が上がるから。
- 結果、法人の評判が上がるから。
これは、決して収入だけの問題ではありません。
効率化をとことん進めることは、相談支援専門員ひとりひとりの負担を軽減し、結果、長きに渡り、計画相談の現場で勤務を継続することができるからです。
相談支援専門員として「年齢を重ねること」「経験を重ねること」いわゆる実践を通した知識・技術の積み上げによって、相談支援の質を上げるだけではなく、長きにわたる利用者やそのご家族、そして事業所との付き合いが、『信頼』につながるからです。
結果、契約者の満足度もあがり、継続のために尽力している法人そのものが評価されるからです。
今年、計画相談として10年目に入った私ですが、私がこれまで相談支援専門員として継続できたのは、サービス等利用計画の中身だけを評価された結果だと思いますか?
もちろん、書類は適当ではいけません。
しかし、それ以上に重要なのは、長きに渡り、その方に寄り添い、決して私が選択肢の答えを決めることなく、その方をエンパワメントし、自分の人生を歩んでもらうために、自分の将来は徹底的に自分で決めてもらうことに、時間をかけて、丁寧に行なって結果だからです。
相手と向き合う時間の確保のために、管理者としてどれだけの自由と権限を、各相談支援専門員に付与し、そしてICTを極限まで推し進め、自治体から求められる以上の記録を残し、相談支援専門員がつくる書類の負担軽減を図ってきたのか?
想像してみてください。
4人きょうだいのなかの、幼い双子のきょうだい児のサービス利用のために、計画相談の依頼をしてきた、お仕事もされているひとり親家庭のお母様にとって、もし、私たちが何度も、何時間も訪問してしまったら、そのお母様にどれだけの負担を強いてしまうのか?
私たちは、常に相手の気持ちを想像する必要がありますし、謙虚な気持ち、申し訳ない気持ちを持って行動する必要があると思うのです。
他のきょうだいも含めて、仕事をしながらの子育てが大変であることは十分想像できるからこそ、私たちはお母さんに伝えるのです。
「お母さん、今日だけ少し多めの時間をください。私たちは、双子のきょうだいの必要な書類を、今日だけの聞き取りでできちんと書類をつくって、お母様に説明し、すぐに福祉課に書類を提出して、どこよりも早くサービスを使えるようにしますから。」
アセスメントと計画案の内容を充実させながら、その日の1回で作成を終わらせることを確約したとき、お母様が安堵と笑顔の表情になったことを、私は一度たりとも忘れたことはありません。
その結果、その日はじっくりと私たちにために時間を割いて頂き、丁寧にこれまでの経過をお話し頂く中で、お母様も徐々に気を許し、そのお母様が吐露した日頃の子育ての悩みに耳を傾けてくれました。
帰り際に笑顔で、「ほんとうに今日はお会いして話ができてよかったです」と言ってもらうことができたとき、私がどれだけお母様に感謝したでしょうか。
これを実現したのは、私の相談支援の知識や技術ではなく、徹底的な効率化の結果、ゆっくりとお話しできる時間を確保できたからなのです。
私たちが時間の効率化をとことん進めるのは、決して早く終わりたいからではなく、
- 利用者やその家族にできるだけ負担をかけずに、相談支援に時間を割くこと。
- 利用者やご家族のペースに任せるための時間を確保すること。
- 情報量の確保と信頼関係の構築に時間を費やすことができること。
- できるだけ早くサービスを使いたいという潜在的なニーズに応えること。
- 結果、私たち相談支援専門員の価値を認めてもらい、私たちのアイデンティティの確立につながること。
だからです。
それは、同時にコストの削減と収入の確保につながることは、もはや説明の必要はないと思います。
時間の有効利用は、すべてにおいてプラスに働くはずなのに、計画相談を行なったことのない人たちが決める、理不尽なルールで、現場は混乱し、苦しんでいるのです。
徹底的な効率化をすすめるために、現在できる最大限のこと、それは
- 仕事専用のスマートフォンの確保
- モバイルPCの確保
- モバイルプリンターの確保
- オンライン記録システムの導入
- 1日4〜5時間勤務の事務員(パート)の採用
です。
私がこれまで実際に行なってきたことなので、決してできないことではありません。
最初は自分で払ってでもスタートし、最終的には法人に費用負担を求めていっても良いと思います。
まずは、自分自身で効率化を実感することが重要です。
1.仕事専用スマートフォンの確保
20000円しなくても購入できてしまうスマートフォン。
仕事用に利用する程度であれば、これにLINEMOの3Gプランで通話し放題なら、月3000円もしません。
パケットがいっぱいになっても、LINEMOならLINEは使い放題なので、利用者やご家族とのやりとりで困ることはありません。
もちろん、通話はし放題。
ちなみに、ショートメールの利用も可能でした。
仕事用のスマートフォンを持つだけで、かなりの効率化ができます。
どこにいても仕事ができるので、最短距離での移動も可能になり、本体施設に電話もならないので、取次も容易になります。
ちなみに、私の名刺に固定電話の番号は書かれてありません。
携帯電話の番号とLINEお友達用のQRコードだけです。
2.モバイルパソコンの確保
パソコンは軽ければなんでも良いと考えがちですが、私はやはり所有欲を満たしてくれるパソコンを使って仕事がしたいです。
特に、あえてMacBook Airを選択するのは、薄いだけではなくて、ファンレスであるところ。
ファンがついているパソコンは、持ち運んだ時に埃やゴミを吸い込んでしまうため、壊れやすい性質があります。
そう考えると、ファンレスは薄くて軽い以上に、耐久性も強くて長持ちしやすいところが良いと個人的には思います。
エクセル、ワード程度しか動かさないからこそ、性能が高くある必要もありません。
3.モバイルプリンターの確保
エプソン プリンター A4 モバイル カラーインクジェット ビジネス向け PX-S06B ブラック
モバイルプリンターはこれ一択です。
インクもメンテナンスキットもすべて純正を利用しましょう。
これがあるだけで、計画案の作成はその日のうちに終わりますし、訂正して印刷もその場でできます。
これがいかに効率化を進めるか?どれだけご本人やご家族が助かるのか?
是非、使いこなせるスマートな相談支援専門員になってほしいです。
4.オンライン記録システムの導入
スマホ・タブレット対応 障がい福祉支援記録サービス kirokuai
私は、記録専用のオンラインシステム「kirokuai」を導入しています。
なぜなら、私もこのシステムの監修者のひとりだからです。
この記録システムのすごいところは、記録に特化しているところ。
質問も答えも、私たち自身で考えることができます。
それは、自分たちで、自分たちの事業所のための記録をカスタマイズできるということ。
請求システムに付随した記録は、それをわかっている人にしか使えない欠点があります。
しかし、記録に特化しているからこその他にはないメリットがあるのです。
計画相談として、私の事業所は、あらゆる記録テンプレートをこのシステムで作成し、ペーパーレスを実現。
モニタリング報告書に書ききれなかった部分は、モニタリング面談記録も印刷、添付して報告書を提出しているのです。
それくらいに、レポート印刷も容易にできてしまうすごさがあります。
※ノーマの紹介というと、テンプレートもサービスしてくれるかも?ちなみに計画相談は、表示の3分の1くらいの値段です。
5.パート事務員の採用
事務員 + DropBox or OneDrive + オンライン記録システム =ノマドワークの実現
今後、おそらくオンライン署名も可能となると予測しています。
そうなることによって、計画相談の働き方は大幅に向上することでしょう。
事務員さんが事務所にいてくれるだけで、相談支援専門員は自由になれます。
事務所に帰ってきた時に、事務員さんがいる安心感は、何者にも変え難いのです。
そして事務員さんとして、業務開始の午前9時半から午後3時までの勤務募集をかけたら、どれだけすばらしい方に出会えるかご存知ですか?
子育てをしていて、なかなか長時間働くことができない、本来はキャリアのあるお母さんたちが、たくさん面接に来られます。
すばらしい仕事をしてくれるだけではなく、事務員さんのこどもさんが風邪を引いても、仕事をすべてオンライン化しているため、自宅でも業務を行なってくれます。
請求ですらオンラインにしているため、基本は事務所にいてもらいますが、最悪、事務所にいる必要もないので、パートとして在宅ワークも可能となります。
そのため、お子様が風邪をひいていても、期限通りに請求業務や事務作業、郵送等を行なってくれるので、事務員さんの給与も安定するのです。
事務員さんがやってきてくれたおかげで、私は限界と思われていた状況から、さらに30%以上、利用者数を上乗せすることができました。
お互いにwin win の関係ですし、私は、事務員さんが私の一つ上であることを知っているので、事務員さんの定年をもって、相談支援専門員を辞めると宣言しているくらいに、心から信頼しているのです。
これこそ、まさに効率化の極致だと思っています。
ノーマでの新規の受け入れの基本は
→電話やメールで計画相談の依頼がある
→相談支援専門員の携帯電話からご本人やご家族の携帯電話にご連絡
→訪問日を決定し、同時にショートメールでGoogleフォームで作成した簡単な基本情報のアンケートと仕事専用LINEのアドレスを送付する
→アンケートでお名前と住所等の正確な基本情報を取得し、事務員が情報を元に契約書の作成を行う。
→事務員が先に契約書をご自宅に送付し、契約書の内容を解説したYouTube動画のアドレスを私がLINEで本人やご家族に送付する。(署名はしなくて良い旨伝える)
→約束した日に訪問を行い、契約書や重要事項説明書を補足説明し、正式に契約を行う。
→基本情報の確認と詳細なアセスメントを行う。
→サービス等利用計画案の作成(1枚目のみ)を行う。
→モバイルプリンターでその場で印刷し、その内容を説明し署名を頂く。
→事務所やカフェでアセスメントとサービス等利用計画案の残りの書類を丁寧に作成し、データをオンラインで共有ファイルに入れる。
→事務員が事務所にて誤字脱字をチェックし印刷、署名をした計画案は帰宅時に事務員に渡す。
→事務員が出来上がった書類を、帰宅途中に行政の福祉課に提出するか、郵送にて送付。
もちろん、ご本人やご家族の年齢やお力によっては、すべて訪問にて行うことも多々ありますが、上記のことができるだけでも、訪問時には、ゆっくりとご本人やご家族に向き合うことができるのです。
どのように感じるかは人それぞれですが、少なくとも私たちはこの流れをウリにできていますし、むしろ感謝されています。
いろんなことを一度に書いてしまいましたが、是非、皆様には、長く計画相談の相談支援専門員であり続けてほしいと願っています。
長年、私も従事するなかで、モチベーションの低下やアイデンティティの揺らぎなど、様々な困難に直面してきました。
そんな苦しみの中でも、結果、私を助けてくれるのは、同じ業務に従事する相談支援専門員同士の対話でしたし、何よりも、利用者やご家族が、私を必要としてもらえることを実感させてもらえているからでした。
そして、この業務に従事する中で、組織や法人から信頼され、自己選択・自己責任のもとで、自由に業務に従事させてもらっているという実感であり、だからこそ、法人からの期待に応えたいという思いを持てることでした。
私自身も法人を信頼し、同僚を信頼し、事務員を信頼し、地域にいる同業者の仲間を信頼しています。
その相互の信頼関係のなかで、私たちも最先端の福祉を見せながら、次世代にバトンタッチしていきたいと考えるのです。
みなさん、がんばっていきましょう!
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