計画相談の終わりのはじまり。

最近になって、一旦、私たちノーマの計画相談を卒業していた方々が、今月に入って立て続けに再開の依頼が入るようになりました。「おひさしぶりです。また、計画相談お願いしても大丈夫ですか?」と電話をいただくのです。もちろん、「受け入れのキャパがない」「お互いの信頼関係を損ねて契約を解除した」といった特別な事情がある場合は除きますが、そうでない限りは、可能な範囲内でお受けするようにしています。

計画相談の関わりは、原則、福祉サービスの利用を行なっていることが前提にあります。なので、サービスを卒業する利用者、例えば、就労移行支援事業を利用して一般就職をした方、担当地域外に転居して、担当地区での福祉サービスの利用を終了した方、65歳を迎えて、介護保険事業に移行した方など様々なケースがありますが、福祉サービスが終えた方については、私たち計画相談の利用も自動的に終了ということになります。もちろん、お別れは寂しいですが、必ずしも悲しいお別ればかりではなく、役割の移譲だったり、卒業というおめでたいこともたくさんあります。

逆に、最近は「就労定着支援」という福祉サービスも始まって、一般就労をしてから6ヶ月後に利用できる福祉サービスを利用するために、計画相談を再開する方や、就職を継続できなくて、再度、訓練を再開するといった方もいたりします。他にも、介護保険ではカバーできない部分を、障害福祉サービスを利用することで賄う(居宅介護/家事援助)などで、計画相談が再開されるケースもあります。再開にあたっては、その方によっては、必ずしも良い結果の末にというばかりではないので、本人も、自信を失っていたり、申し訳なさそうな雰囲気を出していたりすることがありますが、私は、素直に再開を喜び、再度、私を選択していただいたことに「是非、よろこんで!」と感謝するようにしています。何より、数年離れていても、行政の福祉課の窓口で、「まだ、○○さんやっているよ!」と教えてくれたのかもしれませんが、また、私の顔を思い出して、連絡をしてくれたのですから、本当に嬉しい限りです。決して、私自身が、それらすべての方々のニーズに応えてきたとは思いませんが、いや、むしろ、今は余裕のある計画相談もいるので、私よりもはるかに丁寧に行なっている計画相談もあると思うのですが、そんな中でも、これまで築いてきた信用が、まだ残っていたのかなと思えるように、私に電話をかけていただいていることは、素直に嬉しく思うのです。

中には、私が担当する計画相談を卒業してからも、忘れた頃に必ず、ふと思い出したかのように近況報告の連絡をいただく方もいます。計画相談としてではなく、これまでつながってきた戦友のような関係でしょうか、長い間、本人が、A型事業所で不毛な時間を過ごしていたときから計画相談としてお付き合いがはじまり、ふとしたタイミングで、私が「就労移行支援の利用するときじゃない?」と伝えたら、「私もそう思います!」と言って、近所の就労移行支援事業所に移り、そして訓練中は気持ちが腐りそうになりかけたときもあったけど、なぜか私にその都度電話をしてきて、気持ちの整理をしながら前を向き続けてきて、ナカポツの支援を受けながら、今では公的機関に勤務することができたというシンデレラガールがいます。連絡があるたびに、「あのときの選択が私の人生を変えました」と喜んで話をしてくれることが何よりも嬉しいし、「その決断をして、がんばって成果を出したのは、私ではなくあなたの力なんだよ」って、毎回同じ話をすることも嬉しい。計画相談としての役割ではないのかもしれませんが、計画相談として関わったためにつながった後の関係もまた、計画相談である私たちの楽しみでもあるのかもしれません。

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